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作問(問題を自分でつくること)のすゝめ
学校生活を送るにおいて、避けては通れぬ定期テストという存在。
効率の良い勉強方法が知りたい!
モチベーションを維持して楽しく得点を上げたい!
そんなあなたに、問題をつくって出し合う勉強法【作問】をオススメいたします。
本記事では作問のメリットやデメリット、具体的な作問方法を紹介いたしましょう。
作問のメリットとポイント
まずは「作問」によって得られるメリットとポイントを説明いたします。
これらを意識して作問すれば、より効率のよい学力向上がみられることでしょう。
メリット&ポイント①:飽きずに弱点を克服できる
大多数の人は、新しい知識を得ると誰かに自慢したくなる生き物である…。
このようにいっても過言ではありません。
仲の良いクラスメートや部活仲間と、互いの欲求を満たしながら競い高め合う姿を想像してみてください。
あなたが問題制作者になって相手に問いかけることは、きっと「楽しいゲーム」になることでしょう。
続けるにつれてお互いの問題のレベルも上がっていくので、単調な作業にならず、飽きません。
また、勝負に勝ちたいと思うからこそ、苦手な単元から問題を出し合う機会が多くなります。
どんな問題集よりも鋭利な一問が両者に襲いかかることでしょう。
自然と弱点が克服されていくのです。
ポイント
1.継続は力なり!とにかく数多く問題を出し合ってレベルを上げていきましょう。
2.闘争は愉悦なり!出題するときには相手の苦手な単元で攻めましょう。
メリット&ポイント②:無駄な作業が減る
・教科書やノートをただ眺めるだけ
・一問一答形式の問題を繰り返し解くだけ
このような単調で低刺激な学習方法だと、なかなか記憶やスキルとして定着しづらいものです。
しかし、いざ作問をするとなれば、万全の準備が必要となることは自明でしょう。
・必要、不要な情報をキッチリ整理できる
・問題をつくる過程で知識と知識をつなげていくことができる
・不正解の相手に解説をすることを想定して、説明力(=記述表現力)を養うことができる
問題をつくる過程で、上記のメリットが発生するのです。
ポイント
1.テストに出そう、かつ、正答率が低く差が出そうな問題を意識しましょう。
2.(1)の知識で(2)を解く、という風に、一問一問の「繋がり」を意識しましょう。
3.相手に「どうしてその答えになるの?」と聞かれたときに自分の言葉で解説できるようにしましょう。
メリット&ポイント③:担当教師の心理を把握できる
実際に作問を経験すると、「きっとコレを出題するだろうな」というものがぼんやり見えてくるはずです。
最後に、皆で協力して「定期テスト予想問題」を1枚の紙にまとめてつくってみましょう。
作問によって生徒側ではなく教師側の視点を養い、出題心理を把握してしまうのです。
これまでに出し合った問題の中から、「これが出そうじゃない?」というものを選定していきましょう。
・特に担当教師が時間をかけて説明していた内容
・担当教師が赤字で板書していた内容
・先輩の代でも出題されていた内容
これらは特に出題率が高いものとみなしてよいでしょう。
日頃の授業でもこのような点を意識して情報収集してみると、違った意味で授業が面白くなるかもしれませんよ。
先生に勘づかれて注意されない程度に研究してみてくださいね!(笑)
ポイント
1.単元や出題形式(語句・記述・計算など)に偏りがないように作問しましょう。
2.定期テスト問題は、主に担当教師の授業展開から予想しましょう。
作問のデメリット
物事にメリットがあれば、同時にデメリットも存在します。
作問のデメリットはただ一つ!
方法を間違えれば無意味な勉強時間になるということです。
やると決めたら正しく、ガッツリ、速やかに取りかかりましょう。
失敗しない作問&出題方法集
それでは具体的な作問&出題方法を2つ紹介いたしましょう。
知識編:リストアップ&マシンガン
問題の答えだけを紙に書き、それを見ながらマシンガンのように次々と相手に出題しまくる方法です。
まずは次の手順で準備をします(リストアップ)。
1.紙を用意します。
2.教科書、ノート、学校配布の問題集(問題プリント)で重要と思われる語句を1.の紙にすべて書きます。
3.それぞれの語句を自分の言葉で説明できるようにしておきます(この準備が最も大切です)。
そして、仲間で集まったときに次の手順で問題を出します(マシンガン)。
1.紙に書いた語句からランダムに1つ選びます。
例:「西高東低」を選ぶ
2.その語句に関する説明を相手にして、何という語句の説明をしているかを当てさせます。
例:「シベリア気団が発達してくることでできる、冬型の気圧配置のことを漢字四字で何という?」
3.お互いに決められた時間ずつ問題を出し合い、より数多く正解できた方が勝者です。
オススメ:説明が不十分な場合は出題者が減点1など、出題者側にも罰則をつけてみましょう。
オススメ:5秒考えて分からない場合は「パス」していいなどのシステムをつけてみましょう。
いかがでしょうか。
ご想像なさっていた「作問」や「出題」とは少し違った印象ではありませんか?
この作問&出題方法は、答える側だけでなく、問う側もプレッシャーがかかります。
理由は単純明快!
出題者の紙(カンペ)には答えしか書いておらず、その問題を自分の言葉で説明しなければならないからです。
クイズ番組を進める饒舌な司会者になった気分でやってみましょう。
計算編:ロックオン&アレンジ
問題集の計算問題の数値を変えて、計算練習する方法です。
まずは次の手順で準備をします(ロックオン)。
1.試験範囲の計算問題ページを予習としてすべて解きます。
2.仲間に解説できるようにしておきます。
3.基本問題2問、標準問題2問、発展問題2問を予め選び、数値だけを変えて問題をつくっておきます。
そして、仲間で集まったときに次の手順で問題を解いていきます(アレンジ)。
1.自分がつくった数値を変えた問題を相手に渡し、解かせます。
2.その間に相手がつくった数値を変えた問題をもらい、解きます。
3.お互いに答えがないので、改めて自作した問題を解き、答え合わせをします。
答えのない問題集をつくることになるので、お互いに解法をキッチリ書いて解答作成を行うことになります。
相手の解き方をみることができたり、自身の弱点を発見するきっかけになったりすることでしょう。
解法に悩んだ場合はYouTubeなどにアップされている無料解説動画などで解決をはかることができますよ。
安心できない危機的状況で人は強くなる
いかがでしょうか。
ただ与えられた課題をこなすだけでも十分に学力はつくことがあります。
しかし、自分でオリジナル問題をつくって仲間とシェアし合うという選択肢もあることをお知りおきください。
モチベーションも継続でき、弱点も効率よく発見・解決できる学習法として【作問】を強く推奨いたします。
仲間を巻き込み、正解かどうか分からない不安定な状態で訓練するからこそ、責任が生じ、クオリティが高まることでしょう。