数学検定についてご存知でしょうか?
今回はその準1級についてご紹介していきます。
準1級なんて聞くと、さぞかし難しいんだろうなと思うかもしれません。
しかしこれが、意外と簡単に試験に合格できてしまうんです。
今回は、数学検定準1級のレベルと、合格するためにはどうすればいいのかをご紹介いたします。
数学検定準1級
そもそも数学検定とは?
正式名称を「実用数学技能検定」といいます。
その名の通り、数学の技能の検定で、合格すると数学の能力があることの証明となります。
数学検定準1級のレベル
公式サイトに書いてある通り、数学Ⅲまでの知識で十分解くことが可能です。難易度は、国立大学の2次試験を目安に考えてください。
どんな人が受験に向いている?
理系の大学に進学した多くの人は、高校で数学Ⅲを習ったと思います。他に必要な知識はありませんので、理系の大学を受験した人なら比較的容易に合格することが可能です。
実際私も、大学で数学を習ったわけでありませんが、数学検定準1級に合格しています。受験費用も比較的安く(準1級は4700円)、何か手軽に資格が欲しいなと考えている方に向いていると思います。
また、試験には良問もたくさん含まれているので、数学の問題を解くことが好きだという方にも、もちろんおすすめです。
数学検定準1級がねらい目の理由
数学Ⅲの知識ですべての問題を解くことが可能な点です。言い換えると、数学Ⅲを習った人ならば新しい知識を身に着ける必要がないのです。
同じ準1級でも漢字検定を受けようとすると、見たこともない漢字を覚える必要があります。
その点、数学検定であれば高校生の頃の知識だけで済むので、意外と簡単に合格ができます。
数学検定準1級の試験の概要
数学検定準1級は1次と2次の試験に分かれています。また、合格基準もそれぞれに設けられているので、1次だけ合格となる可能性もあります。
その場合は次回の受験で1次試験免除と受験料の割引が受けられます。
では、それぞれの試験の概要をご紹介いたします。
1次:計算技能検定
1次試験の概要
1次試験は計算技能検定で、主に計算力が必要となります。全部で7題出題され、制限時間は60分です。
また、答えのみを記述する形式で、全体の70%程度正解すると合格となります。そのため目安としては、7問中5問を正解できれば合格ということになります。
1次試験の難易度
比較的容易な計算問題が出題されます。出題範囲は放物線や複素数、極座標など数学Ⅲで習うことが中心に出題されます。
答えのみの記述ですので、制限時間内に正確な計算を行うことが要求されます。
2次:数理技能検定
2次試験の概要
2次試験は数理技能検定で、主に思考力が必要となります。
2問の必須問題と、5問の内から2問選んで答える選択問題の、合計4問に回答します。制限時間は120分です。また、電卓の使用が認められています。
こちらについては、解法の過程も記述する形式で、全体の60%程度正解すると合格となります。
また、過程も記述するため完答でのみ正解というわけではなく、部分点も与えられます。
2次試験の難易度
思考力が必要な問題が出題されるので、こちらは難しく感じるかもしれません。分野としては確率やベクトル、整数など幅広く出題されます。
また、中には大学受験の数学では見たことがないような変わった問題も含まれています。部分点が与えられることもあり、論理的な思考を表現する能力が要求されます。
実際に受験してみて
受験者の中には、若い人から年配の方まで様々な方がいました。
試験時間の感覚としては長くも短くもなく、見直しの時間も含めるとちょうどよい時間に思えました。
私はばっちり対策したわけではなく、過去問題を2回ほど解いただけでしたが、問題なく合格できました。
数学検定準1級のおすすめ勉強法
まずは過去問題を解いてみよう
公式サイトに1年分の過去問題が掲載されています。まずはこれを実際に解いてみることをおすすめします。
実際に解いてみて、どの問題も解けると感じた場合は理解が十分です。
そうでない場合は、解き方などを忘れてしまっている可能性があります。どの問題が解けなかったかをしっかりと把握して、復習を行いましょう。
1次試験の対策
1、2問は解けなくても合格点に達することができます。
重要になってくるのは解ける問題を計算ミスしないことです。見直しが本当に重要なので、自分の解答を疑って見直しするようにしましょう。
1次試験の勉強法
1次試験は複雑な問題は出題されません。一見複雑な問題でも、簡単な置換や忘れてしまっている計算テクニックが隠されています。
本屋さんなどで、数学検定の問題集を手に入れることができるので、演習問題を通して思い出していくのが良いと思われます。
また、楕円や放物線の問題は、解き方さえ覚えていれば確実に点数が取れます。忘れていることが多い範囲なので、しっかりと復習しておきましょう。
2次試験の対策
重要となってくるのが、選択問題の見極めです。試験序盤に多少時間を使ってもよいので、すべての問題に目を通し、解ける問題を選定する必要があります。
また、部分点も加算されるので、答えを導けないとしても、解法を記述することが重要です。
試験時間いっぱいまで考えて、解答の作成を行うようにしましょう。
2次試験の勉強法
実際にはもしかすると高校生の頃に習っていない範囲も、試験内容に含まれているかもしれません。しかし、そのような問題は必ず選択問題として出題されます。
それらの問題の対策を行うよりは、既習の範囲の復習をする方が効率が良いです。
過去問題や、高校生の頃に使っていた問題集を使い、解答を作る練習を行いましょう。
最後に
これを機に、数学検定に興味を持っていただけたならば幸いです。受験される皆様の合格を願っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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