EXCEL VBAはMicrosoft EXCELで使うことができるプログラミング言語です。プログラミング言語と聞くと「難しそう」というイメージがあるかもしれませんが、EXCEL VBAは文系理系を問わず全くの初心者からでも始められます。またEXCEL内の処理を自動化してくれるため、事務作業の現場で活躍する場面が多くプログラマーとは関係ない仕事をされている人でも学ぶ価値が非常に高いプログラミング言語と言えます。
今回は、EXCEL VBAの具体的な学び方について解説します。
EXCEL VBAを学ぶ環境
EXCEL VBAを学ぶために必要なのは、EXCELソフトとソフトがインストールされているパソコンです。多くのパソコンにはMicrosoft Officeシリーズがあらかじめインストールされていると思いますので、すでに学習のための環境が整っているという方も多いでしょう。
EXCEL内にある「開発」タブからVisual Basic Editorを立ち上げれば、すぐにプログラミングを行うことができます。普通、プログラミングを学習するためには、新しいソフトをインストールしたり、サーバーやエディタを選んだりと最初の環境設定に時間がかかるものですが、EXCEL VBAにはそのような手間がかかりません。
最近ではMicrosoft Officeの互換品として安価なオフィスソフトをインストールした格安のパソコンもありますが、基本的にEXCEL VBAはEXCELでしか動きません。EXCEL VBAの学習には本物のEXCELを使いましょう。他のOfficeソフトは互換製品でよい、という人はMicrosoft Office全体でなく、EXCEL単体のみを購入することもできます。
EXCEL VBAの学習方法
では具体的なEXCEL VBAの学習方法を見ていきましょう。
通学制スクールで学ぶ
パソコンスクールの中にはEXCEL VBAの使い方を教えてくれるところがあります。KENスクールやアビバなどの有名パソコンスクールでは、Microsoft Officeの基本的な使い方を教えてくれるだけでなく、VBAの学習をサポートしてくれるコースも用意されています。
通学制のスクールに通うメリットは、疑問点があれば講師やインストラクターに質問できることです。初めてのVBA学習にはトラブルがつきもので、プログラミングはつづりが1文字でも違うとエラーを起こし、先に進めなくなります。
初心者はエラー画面を見てもどこが間違っているのかわからないことが多いです。そのため学習の入り口で挫折してしまう場合も…。そんなとき、専門家にすぐ助けを求められるスクールは非常に便利です。
また、KENスクールやアビバではスクール入学時にカウンセリングを行い、生徒の目標に合わせたレッスンカリキュラムを提案してくれます。さらに、就職支援・転職支援のサービスも受けることができますので、魅力的なサービスを展開されていることがうかがえます。
至れり尽くせりのスクールですが、人によっては授業料の高さと通学の不便さはデメリットになるでしょう。パソコンスクールでVBAを学ぶ料金は、オンライン学習や参考書での独学に比べ高額です。またスクールの場所によってはお住まいの地域や勤務先から通いにくい場合もあるでしょう。交通の便が悪いと、通うのが面倒になり挫折率が高くなりやすいです。
パソコンスクールでVBAを学ぶなら、金額に見合ったメリットがあるのか、スクールが通いやすい場所にあるかどうかを吟味してから入学をしましょう。
動画サイトで学ぶ
WEBアプリケーションの開発に広く使われているJavaScriptやPHPなどメジャーなプログラミング言語は、多くのオンライン学習サイトで学習カリキュラムが公開されています。しかしEXCEL VBAはEXCEL内でのみで使えるプログラミング言語。扱える範囲が狭くオンライン上の学習環境もあまり整っていません。
その中でもEXCEL VBAの操作を扱っている動画学習サイトが「ドットインストール」です。
「ドットインストール」はJavaScript、PHP、C言語などメジャーなプログラミング言語から、ローカル開発環境の設定、プログラミングエディタの紹介などプログラミングに関わる膨大な情報を提供してくれる動画学習サイトです。すべての動画は1回3分以内に視聴できるため、忙しい人でも少しずつ学習を進めていけます。
「ドットインストール」には有料会員にならなければ視聴できない学習コースもありますが、EXCEL VBAの学習動画は無料で公開されているので、誰でもお金をかけずにEXCEL VBAの学習をスタートすることができます。
ただし、カリキュラムが短いため基礎的な学習のみで終了してしまいます。もっとEXCEL VBAについて学びたい方、より拡張的な作業を行いたい場合方は、参考書などで知識を補強するとよいでしょう。
参考書で学ぶ
EXCEL VBAの参考書はかなりの数が出ています。その中から、自分のレベルにあった教材を選び学習していくことが大切です。
参考書学習によるメリットは、「自分のやりたい操作」を選んで勉強することができる点です。参考書にはたくさんのEXCEL VBAプログラミング事例が載っています。今の仕事で使えそうな事例が書かれている参考書を選ぶと、実際に使う場面を想像しながらモチベーション高く学習を進めることができます。
また参考書での学習はスクールに通学するより学費が安く、自分のペースで進めることができます。図書館のEXCEL関連棚の中にVBAの本が置かれていることもありますので、参考書代を節約しながらEXCEL VBAのレベルアップを目指すことも十分可能です。
EXCEL VBAの初心者向けの本でお勧めなのはブルーバックスのVBA入門本です。
とても初歩的なところから、コツコツ練習を積み上げていくことで基礎力を固めることができます。
著者の立山秀利さんは他にも分かりやすいVBAの本をたくさん書いています。基礎が身についたら、同著者のより上級者向けの本に挑戦してみてください。
検定試験を利用する
EXCEL VBAには「EXCEL VBAエキスパート」という検定試験もあります。
試験勉強をすることでEXCEL VBAを基礎から学ぶことができます。また、資格を保有していれば、履歴書に堂々と「EXCEL VBAエキスパート」の名前を書いて、「EXCEL VBAが使える」ことをアピールできます。
特に目標がなく勉強をしていても飽きてしまう、という方はEXCEL VBAの資格取得を目標に学習をスタートさせるとよいでしょう。検定試験の公式テキストを利用すると、EXCEL VBAの知識を体系的に身に付けることができます。
EXCEL VBAの実践
簡単なオリジナルシステムを作ってみよう
EXCEL VBAの使い方をインプットしたら、最後は自身で考えたオリジナルのプログラミングを書くなどのアウトプットをして実力をアップさせましょう。
プログラミングは学校で習ったプログラムや参考書に記載されているプログラムが書ければ終わり、というものではありません。教えてもらった・学習した事例を独自に改造し、自分の力でソースコードを作り出すことがプログラミングの最終目的です。
自分で考えてプログラミングすることで、EXCEL VBAの実力は格段にアップするはずですよ。
自分に合ったEXCEL VBA学習方法に挑戦
EXCEL VBAの学習方法はここで挙げたようにいくつか存在します。自分の仕事時間、学習予算、いつまでに使えるようになりたいかなどの目標を総合的に考え、自分に合ったEXCEL VBAの学習方法を探しましょう。
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