最もメジャーな勉強場所と言えば、やはり自宅の書斎やリビングでしょう。しかし自宅が狭く勉強するスペースがない、家族の声がうるさくて勉強に集中できない、あるいは漫画やTVなどの誘惑が多すぎて勉強がはかどらない…など様々な理由から自宅以外で勉強をしたいと考える人もいます。今回はそんな人に向けて自宅以外で勉強ができるスペースの紹介とメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
図書館
自宅以外の勉強場所として真っ先に思いつくのが図書館ではないでしょうか。通いやすい場所に図書館がある場合はぜひ利用したいところです。
メリット
勉強に必要な本をその場で読むことができる
当たり前ですが図書館の中にはたくさんの本があります。学校の勉強に役立つ本、資格の勉強に役立つ本などを見つけることもできるでしょう。自宅以外で勉強する際は参考書類を持ち運ぶのが大変というデメリットがありますが、自分の勉強に最適な本が図書館にあればわざわざたくさんの参考書を持っていく必要がなくなります。
静かで勉強に集中しやすい
図書館は本を読む場所なので、基本的に静かです。たまに大きな声で会話をしていたり、携帯電話で通話をしているような人もいますが、職員にお願いすれば注意してもらうことができます。
無料で利用できる
図書館で勉強する大きなメリットは無料で利用できることです。特に学生の間は使えるお金も制限されており、なかなかお金のかかる場所での勉強が難しい場合もあります。そんなとき、無料で誰でも使うことのできる図書館は最大の見方になってくれるでしょう。
パソコンが使いやすい環境が整っている
最近の図書館にはパソコンが設置されており、Wi-Fiが飛んでいるところも多いです。図書館なら持ち込みのPCも使いやすく、仮にPCを持っていなかったとしても、PCそのものを借りることもできます。
デメリット
試験前は席が取れないほど込み合うこともある
図書館=勉強する場所というイメージは非常にメジャーなもので、学校近くの図書館では多くの学生が勉強している姿を見かけます。特に定期テスト前や入試前になると学生で込み合い、席の取り合いになることがあります。混む時期は早くに場所取りをしないと、勉強場所を確保できないという不便さがあるのです。
持ち込み勉強はNGという図書館もある
図書館は本来本を読む場所であって、勉強する場所ではないという考え方もあります。勉強の為にスペースを占領されると本を読みに来た一般人の迷惑になってしまうからです。図書館の中には参考書を持ち込んで勉強するのは禁止というルールを設けているところさえ存在します。
例えば大阪市の24の市立図書館では全館で(蔵書以外の)持ち込み資料のみで自習することを一切禁止しています。また一部の席のみ勉強を可能にしていたり、図書館とは別のフロアに自習室を設置している図書館もあります。
図書館に勉強のイメージを抱いている人からすれば意外かもしれませんが、自分が通いたい図書館がどんなルールを設けているのか一度確認することが必要です。
本好きには気が散る環境である
図書館には本がたくさんあるので、本が好きな人にとってはこの上ない誘惑の元になります。勉強をしに行ったはいいけれど、結局一日中読書していただけという経験がある人はあまり図書館の勉強に向かないかもしれません。
ファミレス・ファストフード店
ファミレスやファストフード店では食事をするだけでなく、仕事や勉強をしている人もよく見かけます。
通常の飲食店よりも長く滞在しやすい環境なので、ゆっくり勉強ができます。
メリット
ドリンクバーやスイーツを頼んで一息入れられる
ファミレスやファストフード店の良いところは、勉強の合間に食事ができること。ドリンクバーを頼めば、たくさんの種類の飲み物を楽しめますし、美味しいスイーツを勉強の合間に食べて、気力を回復させることもできます。「ここまでやったらコーヒーをお替りしよう」「この問題に正解したらご褒美にパフェを頼んじゃおう」といった目標設定にも使えますよ。
夜遅くでも利用できる
ファミレスやファストフード店は図書館などの公共施設に比べて夜遅くまで利用できることが多いです。人によっては勉強に割り当てられる時間が遅い時間帯になってしまうこともありますよね。そんな時は公共施設よりファミレスやファストフード店の方が遅い時間帯まで営業していることもあり、利用しやすくなります。
デメリット
有料である
ファミレス・ファストフード店では席代はかかりませんが、何らかのメニューを頼む必要があります。ドリンクバーなど比較的安いものを頼めばコストパフォーマンスは良いですが、何度も通うと財布を圧迫するでしょう。
時間帯によっては騒がしかったり、長居できない場合もある
ファミレスやファストフード店には親子連れや遊び帰りの学生なども多く、会話の声や笑い声で非常に騒がしい場合もあります。また休日のお昼時など混んでいる時間は席を待っている人もいて、長居しづらい雰囲気のこともあるのを覚えておきましょう。
ネットカフェ
ネットカフェは長時間利用できパソコン環境や仮眠環境が整っています。
半面、時間に比例してお金がかかるのがデメリットです。
メリット
深夜でも利用しやすい
ネットカフェは24時間営業のところも多く、深夜でも利用しやすい勉強場所です。
例えば徹夜して勉強したいときでも使うことができますし、学校・会社からの帰宅が遅れた夜中でもあなたを迎え入れてくれることでしょう。
個室を選ぶことで集中することができる
ネットカフェの中には個室を利用できるところがあります。
個室を指定することで、周りの利用者と距離を置いて勉強に集中することができます。
仮眠を取りやすい
ネットカフェをホテル代わりに利用する人もいるため、マット付きの席など睡眠をとりやすい環境が導入されている個室もあります。
勉強というのはただ時間を掛ければよいものでもなく、適度な休息やちょっとした仮眠が集中力を回復させることに繋がります。
仮眠をとりやすい環境が用意されていることは、勉強する場所にとって案外大切なことなのです。
デメリット
有料である
ネットカフェは入店時に料金が発生し、さらに経過時間に比例して料金がかさんでいきます。また、長時間利用していると食事や飲み物などをついつい頼んでしまう可能性が大きいです。長く利用する際はパック料金を使うことで割引を受けることもできますが、それでも席料の発生しないファミレスやファストフード店にくらべれば割高になってしまうでしょう。
誘惑が多い
ネットカフェは本来漫画を読んだりネットゲームで遊んだりする娯楽施設です。
そのため遊びの誘惑が非常に多いです。すぐに休憩してしまう人、意志の弱い人には向かない勉強場所です。
カラオケ店
カラオケ店と言えばうるさいイメージがありますが、上手に使えば勉強場所として生かすことも可能です。
メリット
完全個室で人が気にならない
カラオケ店は完全個室で構成されているので、オープンスペースに人が集まる図書館やファミレスに比べて、周りの人を気にしないで勉強に取り掛かることができます。
大きなディスプレイに表示されている画面は、電源をオフにすればOKですし、照明の明るさも調整すれば勉強に適した空間になります。
英語のリスニング・スピーキングにも利用できる
英語を覚えるのに、洋楽を歌ったり聞いたりするとよいという話を聞いたことがありますか?
ビートルズやカーペンターズなどの名曲はリスニングやスピーキング能力の向上に役立ちます。
カラオケではこれらの歌を思いっきり歌うことができます。スピードも柔軟に調整できるので英語の練習にはちょうど良いですね。
また、カラオケ店の中にはCDの持ち込み再生が可能なところもあります。最高の音響設備でのリスニングはなかなか贅沢な環境ではないでしょうか。
時々歌ってストレス解消も可能!
ストレスのたまる勉強生活、たまには大きな声を出して発散したいもの。そんな時は好きな歌を思いっきり歌ってリフレッシュしましょう。
デメリット
有料である
カラオケ店もネットカフェ同様時間に比例してお金がかかっていく仕組みです。長時間利用する場合はそれなりの出費を覚悟しなければなりません。
完全な防音ではない
カラオケの個室は防音設備が整っているものの、無音の状態で勉強していれば隣室の歌声や音楽が漏れ聞こえてくるのは避けられません。耳栓など防音対策をする必要があります。
人の目が気になる
カラオケ店に勉強しに行くということは、一人でカラオケ店に入るということです。
今や一人カラオケもそんなに珍しい存在ではありませんが、知り合いに見られると「友達いないのかな」というような哀れんだ目で見られる可能性もないわけではありません。
またドリンクやフードを持ってきた店員さんに対し、カラオケをせず勉強をしている姿を見られるのが恥ずかしいという人もいるでしょう。人の目を気にする人には少々難しい選択肢かもしれません。
公園
屋外の公園も勉強スポットとしては穴場な存在ですが、気分転換にはなかなか良い環境が整っています。
メリット
引きこもりがちな勉強生活に新鮮さを与えてくれる
勉強生活はとかく室内にこもりがちで、なにかと気持ちが落ち込みやすいです。
そんな時は、単語帳や参考書を持って公園のベンチに座ってみてはどうでしょうか。
木々の緑がつかれた目を癒し、花壇の花が季節の変化を教えてくれます。さわやかで新鮮な気持ちで勉強をすることができるのは、屋外ならではのメリットです。
日光を浴びることで体のリズムを整える
人の体は朝が来ると目が覚める仕組みになっています。これには太陽の光が大きくかかわっています。
人は日光の光を浴びることで体のリズムを整え、睡眠から気持ちよく覚醒することができます。
また日光は質の良い睡眠にも関わります。
試験期は夜更かし続きで1日の体のリズムはどうしても乱れがちになります。
しかし、よく眠れない、朝起きられないではどんなに勉強しても100%のパフォーマンスを発揮できません。
これでは本末転倒です。
朝早めに起きて近くの公園で日光を浴びながら勉強することで、しっかり目覚めることができ、体調万全で試験に臨むことができるというわけです。
無料で利用できる
公園は基本的に無料で利用できます。
料金を気にせず利用できるので、誰でも使いやすい勉強場所です。
飲食可能
同じく無料で利用できる図書館は飲食制限が設けられていますが、公園での飲食は自由です。
おやつを食べながら勉強しても、叱られることはありません。
会社の休み時間、近くの公園によって昼食がてらの勉強も可能です。
デメリット
天候・季節・時間によっては利用できない
公園は室外なので天候によって勉強環境が左右されます。
雨の降る日に利用できないのはもちろん、よく晴れていても風が強い日は勉強がしづらいです。
また雨が続いた翌日などはベンチが濡れたままで、うっかりおしりを濡らしてしまうようなハプニングが起こることもあります(雨の日の後はタオルを持参することをお勧めします)。
さらに受験シーズン真っ盛りの冬場は寒くて利用するには向きませんし、日が落ちてしまえば暗くて勉強することが難しくなります。
公園で勉強するときは、心地の良い気温・朝から夕方・風がないなど様々な条件を満たしているかどうかを考える必要があります。
騒がしい場合も多々ある
公園は本来、散歩したり、遊んだりする場所で勉強に使うケースは珍しいといえます。
子どもが大泣きして駄々をこねていたり、お年寄り同士が大声で世間話をしていても責める理由はありません。
勉強するのに耐えがたいほど騒がしい場合もあるということを覚えておきましょう。
このように勉強する環境は自宅以外にもたくさんあります。自宅での勉強ができない時はもちろん、ちょっとした気分転換にも外に勉強スペースを求めてみてはいかがでしょうか。
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