もし何かを覚えるなら、量が少ないほうが当然楽だと思いますよね?
例えば数字を100ケタ覚えるよりも、10ケタだけ覚えるほうが当たり前に楽ですし、短時間で済むでしょう。
しかし、そうとは言い切れない性質が記憶にはあり、タイトルの通り、記憶は何かと結びつけることでより強固に残ります。
何かと何かを結びつけるということは、その二つを結びつけるための情報が必要になり、量で比べれば多くなってしまうはずですが、結果的にはその方が楽になるわけです。
では問題は何と結びつけるか、という点ですが、これは百人いれば百通りのパターンが生まれてくるでしょう。
メロディに結びつけて記憶する
例えば私は音楽が好きで、学生時代、テスト中もお気に入りの歌を脳内で歌い続けていました。
テストを一夜漬けで挑むことが何度かある中、幸いにも力技でどうにかできたのですが、ある時ふと考えました。
この方法を思いついて舞い上がった私は、大好きな曲のメロディにあわせて無茶苦茶な歌詞を付けていきました。
その歌詞は、覚えるべき言葉や概念の頭文字など、テスト本番で思い出す必要のある情報のヒントになるモノ達です。
暇さえあればその手作りの歌詞カードを持って歌い続け、本番を迎えた私は驚くべき結果を手にします。
なんと歌にした部分について問われた問題を、全て埋めることができたのです!
勉強した時間も量もこれまでと比較すると少ないのに、これまでよりも良い点数を取れたのです。
別の例ですが、地質年代(石炭紀、ジュラ紀など)の順番は、思い返してみれば、私は小学生の頃に覚えたのでした。
と言っても、別に私は地学大好き小学生だったわけでもなく、学校の先生が教えてくれたディズニーの「小さな世界」の替え歌で「先カンブリア、カンブリア〜♪」と意味もわからずに覚えたのでした。
その後、高校などで地質年代をテストされた時にそれが役立って……くれればよかったのですが、残念ながら私の履修コースでは地質年代を習うこともなく、全く役に立ってはいませんが、小学生だった頃から今日に至るまで忘れたことはありません。
つまり、覚えなくてはならないことを替え歌にして記憶することで、非常に強固な記憶を作り出すことができるのです。
落書きに結びつけて記憶する
教科書の偉人の絵に落書きしたことはありませんか?
実はあの落書きこそ、私が紹介した勉強法の最たる例なのです。
自分で「面白おかしく」手を加えることで、その記憶が自分のものになります。
あなたが生み出した情報は、忘れたくても忘れられない記憶になります。
極論、カンニングできれば試験なんて怖くありません。
つまり脳内にカンニングペーパーを作ればよいのです。
勉強法とは、言い方がキレイなだけで、結局はテストの場で思い出せる情報の詰め込み方法に過ぎません。
ノート提出が課されている学生時代ではないのですから、あなたの自由に、楽しんで情報を詰め込んでいきましょう。
また脳は言葉の羅列だけではなく、イメージや音楽、感情などを扱うことができる素晴らしいCPUなので、わざわざテキストファイルで勝負する必要はありません。
あなたの興味がある形に変換して、どんどんカンニングペーパーを作っていきましょう。
その点で、私の「歌詞にしてしまう」という手法は素晴らしく私に適していました。
他にも、本当に絵にしてしまっても良いでしょうし、記号やロゴのようにして覚えてしまうのも良いでしょう。
例えば「はじき」や「みはじ」という算数の公式があります。
速さ、時間、距離(道のり)のそれぞれの関係を示したものですが、私はあの「はじき」を忘れないようにするために、算数のテスト開始直後に解答用紙の余白にそれを書いてから問題を解いていました。
先生はカンニングとはみなしませんでしたし、多くのペーパーテストがそうであるように、試験中にどこに何を書いてもカンニングにはなりません。
無理やり頭文字を組み合わせたロゴを作って、それを開始直後に空いている部分に書いてしまうのも、恐らく反則にはならないでしょう。
そうした方法をたくさん編み出して、どんどん試験を楽にしていくことこそ、大人の勉強法と言えるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
替え歌に結びつける方法も落書きに結びつけるのも、誰でもどこかで経験があることではないでしょうか?
今回はこの二つの「結びつけ」をご紹介しましたが、結びつけるものは何でも構いません。
言ってみれば語呂合わせも一種の結びつけと言えるでしょう。
記憶のチャンピオンたちの中には、自分の友人と数字を結びつける、なんて方法を行っている人もいるとか。
あなたなりの、オリジナルの「結びつけ」を編み出して、様々なことを記憶できれば、試験などももう怖くありません。
ぜひみなさまの勉強がうまくいき、目標を達成できることを祈っております。
今回ご紹介した結びつけ記憶法と似た考え方の記憶法に「関連付け記憶法」というものもありますので、よろしければこちらもご参照ください。
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