「コーヒーは集中力アップに効果があるの?」
「勉強の集中力を保つのにカフェインが良いって本当?」
こんな疑問はありませんか。
勉強中にカフェインを取ると集中できると聞いたけど、「本当に集中力アップにつながっているのかな…」と疑問に思ってしまう人もいると思います。
そこで、本記事では「カフェインは集中力の関係性」についてご紹介していきます。
カフェインは集中力の維持に効果的
カフェインの摂取は集中力の維持に効果があります。
理由としては、カフェインの持つ覚醒作用により、脳神経が活発化されるためです。
実際、東京福祉大学の栗原久教授によって、「カフェインは集中力の維持に有益」という内容の論文が発表されています。
以下、実際の論文内容です。
カフェインの摂取は覚醒度や注意・集中力の維持や有酸素運動の向上に有益で、その有効性は50 mg (コーヒー換算で1杯)以上で現れる。
カフェインと集中力の関係性に関する記述を抜粋して要約すると、以下になります。
- カフェインの摂取は覚醒度や注意・集中力の維持に効果的
- 集中力の維持が求められる状況で、コーヒー/カフェイン摂取は有益性がある
論文を発表した栗原教授は、食品に含まれるカフェインに関する書籍を出版していたり、メディアでもコーヒーの専門家として活動されていたりするため、信頼できる情報源でしょう。
カフェインの過剰摂取は逆効果になる
カフェインは集中力の維持に効果的という話をしましたが、過剰摂取は逆効果です。
常習的なカフェインの多量接種は、カフェイン中毒の原因になり、倦怠感や意欲低下を招きます。
同論文にも下記のような記述があります。
カフェイン200 mg以上を常習的に摂取している人の一部では、カフェイン摂取の急激な中断後、カフェイン効果の逆の症状で特徴づけられる頭痛、眠気、倦怠感、意欲低下といった離脱症状が出現する。
また、カフェインの覚醒作用は、睡眠の質に悪影響を与えるとされています。
睡眠不足は記憶や集中力の低下につながるというカナダの研究チームによるデータもあるため、カフェインの取り過ぎには十分に注意しましょう。
カフェインの安全な取り方
カフェインの集中力アップ効果を受けるためにも、安全な摂取量を知っておきましょう。
栗原教授の「日常生活の中におけるカフェイン摂取-作用機序と安全性評価-」によると、1回の摂取量を200㎎以内、1日の摂取量を500㎎以内に抑えれば、安全性に問題はないそうです。
健常人では、1 回摂取量が 200 mg 以内、1 日摂取量が 500 mg 以内、激しい運動を行う場合はその 2 時間以上前にカフェイン単回摂取量が約 200 mg までであれば、安全性の問題は生じていない。
また、より安全性を考慮する場合は、一日の摂取量を300㎎以内にとどめるのが良いとされています。カフェインの取り過ぎに注意しつつ、カフェインの恩恵を享受しましょう。
カフェインは記憶力を向上させる
またカフェインには、記憶力を高める効果があるという研究論文が、英科学誌「Nature Neuroscience」に掲載されています。
カフェインは、逆U字型の用量反応曲線に従って、投与後24時間でパフォーマンスを向上させました。この効果は、取得ではなく統合に固有のものでした。カフェインは、人間の長期記憶の統合を強化したと結論付けています。
アメリカのジョン・ホプキンス大学のマイケル・ヤッサ博士が行った実験で、普段あまりコーヒーを飲まない被験者160人を対象に、2グループ分けたうえで200㎎のカフェイン錠を片方のグループだけに飲ませた結果、長期記憶を増強させる効果が確認されています。
要するに、カフェインは単に眠気覚ましの効果だけでなく、学習の効率化にもつながるということです。ちなみにカフェイン200㎎は、エスプレッソ約2杯分とのことでした。
カフェインの摂取におすすめの食べ物・飲み物
ここからは、カフェインの摂取におすすめの飲食物をご紹介していきます。
コーヒー
コーヒーのカフェインの含有量は100㎖に60㎎です。コーヒー1杯を150㎖と仮定した場合、カフェインの量は約90㎎になります。一日の安全量300~400㎎を目安に飲むなら、コーヒー約3~4杯分になります。カフェインの入っている飲み物としては、最も一般的な飲み物ですね。
参照元:食品安全委員会
紅茶
紅茶には100㎖あたり30㎎のカフェインが含まれています。また紅茶に含まれるポリフェノールの一種、タンニンには抗酸化作用があり、脳卒中や心臓病などの生活習慣病のリスクを下げてくれます。他にもガン予防にも役立つとされているため、健康管理にも重宝できる飲み物です。
参照元:食品安全委員会
緑茶(せん茶)
緑茶の一種である煎茶にも100㎖あたり20㎎のカフェインが含まれています。コーヒーは100㎖あたり60㎎なので、約3分の1の含有量です。煎茶に含まれるカテキンは血中コレステロールの上昇を抑えたり、血圧の上昇の抑えたりといった効果があり紅茶と同様に健康維持に期待できます。
参照元:食品安全委員会
チョコレート
受験生の夜食に人気のチョコレートにもカフェインは含まれています。カカオの量に応じて、カフェインの含有量は変わってきますが、一般的なミルクチョコレート(板チョコ)には約15㎎、ブラックチョコレートには約30㎎のカフェインが入っています。
参照元:https://decaf.life/caffeine-ranking-overrall/
ブラックガム
眠気覚ましに食べられているブラックガムには、一粒あたり11㎎のカフェインが含有されています。カフェインの効果が顕著に現れるのが50㎎といわれているため、ブラックガム約5粒分になります。手軽に食べられるので、勉強中には持ってこいの食べ物です。
参照元:https://decaf.life/caffeine-ranking-overrall/
終わりに
以上、カフェインと集中力の関係性についての記事でした。
勉強中にカフェインを取ると、集中力の維持や記憶力の増強につながることは、科学的に証明されています。学習が思うように捗らないという人は、ぜひ本記事を参考に上手にカフェインと付き合いつつ効率的な勉強をしてください。
コメントを残す