勉強の効率を高める上で、最も良いのはもちろん覚える対象の仕組みや内容まで理解していくことなのですが、
多くの資格予備校などではテクニックを駆使した勉強方法を編み出し、それを教えることで合格者を量産しています。
覚えることのコストを低減させるには気合や時間ではなく、テクニックが重要ということですね。
この記事ではそういったテクニックを紹介してきます。
短期学習に最適なリハーサル
資格試験などで暗記科目が課されることはよくありますが、皆さんはどのような方法で暗記をしていますか。
多くの方はひたすら紙に書いたり、何度も音読したり、テキストを読み込んだりするのではないでしょうか。
これは心理学的にはリハーサルと呼ばれる手法で、何度も同じ情報を繰り返し声に出したり暗唱したりことで短期記憶から長期記憶へ情報を送り込む意味があります。
リハーサルという言葉は知らなかった人でも、無意識に使ったことのある技術だと思います。
一夜漬けの場合など、試験日まで時間が少なく、忘れたくない情報を10個くらい覚えたいときなどは特に有効です。
ただし、リハーサルには大きな弱点があります。
覚える内容が多ければ多いほどリハーサルの効果は薄まる
リハーサルは覚えるために何度も単語を唱える必要があります。
もしあなたが1日では処理しきれないような複雑で多量の情報を覚える必要がるのだとしたら、一つ一つ同じ単語を繰り返して覚えていくのは非効率的で時間がかかるため、お勧めできません。
では複雑・多量の情報に対してはどのようにアプローチするのが良いのでしょうか。
一つは、適正なタイミングでの復習をスケジュールに取り入れることです。
また、その他の方法もご紹介していきます。
初頭効果や新近効果を利用した暗記法
例えば難関国家資格である中小企業診断士の資格対策を教える大手の資格予備校では、暗記すべき科目を一番最後に持ってきて教えています。
これは記憶のシステムを逆手に取ったカリキュラムです。
下記の記事で説明しているように、記憶には初頭効果と新近効果という2つの心理作用があります。
初頭効果とは、ある複数の事柄を一気に覚える時、初めに提示されたものほど覚えやすいという事象、
逆に新近効果とは、ある複数の事柄を一気に覚える時、最後に提示されたものほど覚えやすいという事象を指します。
この効果を利用することで、試験直前の切迫した情報でも”最初”と”最後”に出てきた情報は覚えやすくなるのです。
試験本番前日には、苦手にしている部分や普段思い出せないことを最初と最後に学習すると試験中に思い出せる確率が高くなるでしょう!
何かと結びつけて記憶する
人の脳は自分にとって意味や価値のないものは覚えられない仕組みになっています。
そんな情報を自分に覚えやすくするには、自分にとって興味のある情報と覚えたい情報を結びつけて覚えるのが効果的です。
細かくは下記の記事にも整理されています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
記憶の仕組みから独自の勉強法を編み出すための方法をご紹介してきました。
暗記はやはり多大な苦痛を伴う、と考えている方が未だに多くいらっしゃいますが、本当に苦痛を伴う学習とは理論や理屈を勉強する時だと思います。
一定の範囲を覚えるだけで結果が出る暗記は、実は楽のできる範囲なのです。
当記事でご紹介した方法は、これから難関資格に挑まれる方にこそ実践して頂きたいので、ぜひ参考になさってみてください。
(参考)
DIAMOND online | 落書きは記憶にとって、じつは効果的?
こちらでも記憶についての記事をご覧いただけます。
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