先生や親は、口をそろえて「毎日コツコツと勉強しなさい!」と言いますが、やる気がでないときはどうしてもはかどらない。
やる気によって効率の良さが全然違いますよね。
そもそも毎日勉強することは本当に効果的なのでしょうか?
本当は、やる気がある時に勉強する方が効率的なんじゃないの?
と、筆者は常々感じていました。
結論からいうと、毎日学習は覚えたことを記憶として定着させるのにはとても有効な勉強方法です。
しかし継続が難しい理由もあり、向き不向きによる個人差が激しい勉強法ともいえます。
毎日学習のメリットや続けるコツとともに、
毎日学習以外の勉強法も紹介します!
毎日学習すると効率よく記憶できる
毎日学習はモチベーション維持がとても難しく、できれば短期集中で効率的に勉強したいと考える方も少なくありません。
しかし毎日学習には脳科学的に大きなメリットがあります。順にみていきましょう。
長期記憶を有効活用できる
記憶は「短期記憶」と「長期記憶」の2つに大きく分類されます。
読んで字のごとく、
短期記憶は一時的な記憶、
長期記憶は長期間経っても使える記憶です。
受験や模試、資格試験などの範囲が広い試験対策の場合、短期記憶ですべてをカバーするのは不可能です。
本番になったら大部分を忘れているのがオチでしょう。
いかに勉強の記憶を長期記憶に定着できるのかがポイントとなのです。
長期記憶への保存は1ヵ月以内に4回復習するなど、反復して学習する必要があります。
毎日コツコツと予習・復習を繰り返すことで、受験に役立つ記憶を確立できるのです。
毎日違う勉強に切り替えて記憶を強化!
毎日違う種類の勉強を行う学習法を、間隔型学習といいます。
例えば国語、算数、理科、社会、英語の5科目を1日1科目ずつ学習するような勉強サイクルです。
学習自体は毎日する前提なので、毎日学習の一種ですね。
こうすることで、一度覚えたことを程よく忘れた状態で再学習することになります。
一度覚えた知識を脳内で探し直して、場合によっては学習し直して記憶を強化する必要があるのです。
「少し忘れて、思い出す」ことの繰り返しが長期記憶として定着するためのコツで、一日ごとに科目を切り替えることで忘れづらくなる効果が期待できます。
毎日学習を続けるためのコツ
学んだことを長期記憶に定着させるためには、毎日学習、特に各科目を交互に学習することで一定間隔をあける間隔学習が大切であるとわかりました。
続いて毎日学習を続けるためのコツを紹介します。
毎日の目標を最小化することで「やらない」をなくす
まずは小さな目標から始めることで習慣化の一歩をすすめる事ができます。
どのくらい小さくかというと
- 机に座る
- ノートを開く
くらいの目標で構いません。
「毎日達成すること」が達成できれば良いのです!
毎日の目標を達成した後、「せっかくノートを開いたのだから」と勉強を始めることができれば御の字。
内発的動機付けを事前に明確しておくと、「ノートを開いたのにすぐに閉じるなんてもったいない!」
と小さな目標に実が伴っていくことでしょう。
集中できない場合は一度瞑想してリフレッシュ
誰しも、雑念に囚われて集中できないことはあります。
日々のストレス、恋の悩み、集中を削ぐ要因は常にたくさん存在しています。
つい、勉強以外の事を考えて、妄想やら悩みやらにハマってしまうことは誰でもあります。
そんなときに瞑想は非常に効果的です。
瞑想と言っても簡単なものでOK。 深く呼吸して、呼吸だけに意識を集中しましょう。
4秒で吸い込み、7秒で吐き出す。その秒数のカウントと自分の呼吸の深さにだけ集中しましょう。
呼吸中に雑念がうかんでも、慌てない。
雑念を持った自分を客観視して、「あ、今〇〇の事考えてるな。。」と、自分の思考を認識して、ゆっくりその思考を消していくのです。
3分ほど続けてみると、雑念がない状態にリフレッシュできているはずです!
そのまま勉強に意識を向けていきましょう。
自分のやる気スイッチを探す
勉強を頑張れるタイミングや量は人それぞれです。
なので他の人に合わせるよりも、自分のやる気が出る方法を選ぶべき。
筆者の場合は
- 朝早い時間が集中できる
- 理数科目は音楽を聴きながらであれば何時間でも取り組める
- 暗記は苦手だけど、声に出して読むよりもとにかく書く方が覚えやすい
などの特徴がありました。
他にも筆者にはあまり合わない方法でしたが
- 食事の前の5分間で単語を5つ覚える
- 深夜の静かな時間帯が暗記にはベスト
- 歴史はストーリーを想像して覚える
などの方法をおすすめしてくれる人もいました。
勉強と一言でいってもやり方はさまざまなので、自分専用のやる気スイッチを探してみましょう。
毎日学習を続けるのが難しい理由
毎日コツコツと勉強を続けるのが大事だとはわかっていても、
何度トライしても挫折してしまうことってありますよね?
なぜ毎日学習を続けることがこんなに難しいのか、具体的な理由を考えてみました。
目標が漠然としているから
まず第一に考えられるのが、目標が漠然としすぎているからです。
特にテスト前などはしっかり勉強できるけど、テストが終わるとだらけてしまう方に多いです。
勉強や仕事について、人間が頑張れる理由は以下の2つに分類されます。
- 自分にとって得があるから
- 自分が損しないため
極端になことをいってしまえば、自分にとって得も損もなければ頑張る必要はないと判断してしまうのです。
よく勉強をする上で
- 〇〇大学に絶対合格する!
- 毎日少しでいいから勉強する!
などの目標を掲げる人がいますが、これらの目標は少し漠然としすぎています。
もっと具体的に
- 1日5個の英単語を覚える
- 次のテストで〇点以上をとる
といった目標を掲げた方が達成しやすくなります。
結果が目に見えないから
作程紹介した「目標が漠然としている」に共通する部分ではありますが、
結果が目に見える形で表れづらい点も、毎日学習を苦痛と感じてしまう理由の一つです。
例えば「1日5個の英単語を覚える」との目標を掲げて努力を重ねたとします。
そして定期テストを迎えた場合、いくらたくさんの英単語を覚えても、テストに出題されなければ努力は実を結びませんよね。
毎日少しずつ頑張るのにはかなりの忍耐が必要です。
もちろん英単語をコツコツ覚えることは、長い目で見れば入試やTOEICなどで必ず役に立つ日が来ます。
しかし、すぐに目に見える結果として表れないと「毎日の苦労が無駄になってしまった」と、ショックが大きくなっても仕方ありません。
結局のところ、向き不向きがある
結論としては、毎日学習は向き不向きがあります。
几帳面で「毎日ルーティン通りに行動しなければ気が済まない!」というキッチリしたタイプの方は、割と毎日学習が定着しやすい傾向にあります。
逆にやる気にムラがあるタイプは毎日同じ時間に勉強を繰り返す事が非効率と感じる人もいますよね。
毎日学習には向き不向きがあるので、同じ結果を出せるのであれば、自分に合った勉強法を見つけて取り組むのもアリだと筆者は考えます。
試してみたい!毎日学習以外の勉強法
毎日学習は効果的な学習法ではありますが、継続が難しいという欠点も。
性格的な向き不向きもあるので、自分に合った勉強法と合わせて取り入れたいところです。
最後に、毎日学習以外の勉強法について紹介します。
頭もスッキリ!早朝学習
毎日学習もルーティンワーク化してしまえば取り組みやすくなりますよね。
そこでおすすめなのが、早起きして朝の時間を勉強時間にあてる「早朝学習」です。
テスト前は1時間から2時間程度、普段は30分程度の早起きと決めておけば、日々の生活に取り入れやすくなります。
早朝学習には意外なメリットもたくさんあります。詳しくはこちらの記事も参照してくださいね。
海外の常識!グループスタディ
海外の優秀大学生の間で常識の勉強法となっているのが「グループスタディ」です。
グループスタディとは2人から4人程度の仲間とグループを作り、
それぞれが学習範囲を分担して理解を深めたうえで、グループ内で他の人に説明をする勉強方法です。
人間は受け身で聞くだけの授業よりも、人に説明できるようになることで理解度が格段にアップします。
詳しくはこちらの記事も参考にしてくださいね。
一夜漬けもやむを得ない?
何らかの理由でテスト直前まで勉強時間を取れなかった場合は、やむを得ず一夜漬けをする可能性もあります。
たしかに一夜漬けは「睡眠不足によるミスが起こる」「せっかく覚えても記憶が定着しない」などのデメリットがありますが、
これらをうまくフォローできれば短期記憶を最大限に活用した勉強法ともいえます。
一夜漬け学習についてはこちらの記事でも紹介していますので、あわせてご覧ください。
まとめ
毎日学習のメリットや続けるためのコツを紹介しました。
結局のところ向き不向きが大きい勉強法ではありますが、
上手く取り入れられれば長期記憶に効果的にはたらきかけることができるので、受験の強い味方となってくれます。
どうしても毎日学習が上手くできない場合は、自分に合った勉強法を探すのも一つの方法です。
今回紹介した勉強法を参考に、自分に合ったものを見つけてくださいね。
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