新社会人におすすめ!「ITパスポート」資格を取るメリットと受験方法

マトリックス

プログラマのような開発職でなくても、今の時代はどのような職種でもパソコンやインターネットを使う仕事がほとんどです。

しかしそのITに関しての基本的な勉強を、学校の授業等で体系的に教わっている人は少ないでしょう。

インターネットやセキュリティについての基礎知識がないために何かトラブルに遭ってしまう、もしくは問題が起こる。最悪の場合ニュースに取り沙汰されるような大きな被害に遭う可能性もあります。

そうならないために、インターネットやセキュリティに関しての基本的な知識を身に着けておく必要があります。その知識を所有している事を国家資格として証明できるのがITパスポートです。

ITパスポートとは

ITの進化の速さはすさまじいものがありますが、基本的な知識がしっかりとしているほど新しい知識や情報も吸収しやすいと言えます。その基本的な知識を体系的に勉強しながら、その知識を保有している事を国家資格として証明できるのがITパスポートです。

他の国家資格に比べれば比較的難易度も易しく、また合格するための勉強法や参考書についての情報もインターネットに充実していますので勉強の仕方に困るという事は少ないでしょう。

情報処理技術者試験と呼ばれる試験区分のひとつにITパスポート試験があります。情報処理技術者試験は4レベル、12区分で構成されており、ITパスポート試験はその中でも一番基礎的な内容の資格試験です。その上のレベルにプログラマやエンジニアの人が持っておいた方がいいと言われる基本情報技術者試験応用情報技術者試験などがあり、その上のレベルとなるとより専門的な試験区分になっています。

資格試験の基本情報

ITパスポート試験の基本情報についてまとめます。

詳細はITパスポートの公式HPをご確認ください。

  • 社会人が備えておくべき基本的なIT知識を保有しているかを証明できる試験
  • 120分100問の問題の形式ですべてが4択問題
  • ストラテジ系(経営全般)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)から全般的に出題
  • 試験は全都道府県で受験可能で、通常1つの都道府県毎に月に数回程度実施されている
  • 公式HPより、翌日から3カ月先までの受験申し込みが可能
  • 受験手数料:5,700円(税込)

全国で資格試験が実施されているので、地方に住んでいる人でも比較的受験しやすいです。

また試験も毎月数回ペースで行われているので、申し込みが遅れてしまった、もしくは一度試験に落ちてしまった場合でもすぐに試験にチャレンジ出来ます。

他の国家資格の試験であれば半年や1年に1回ペースのものもあるので、ITパスポート試験は比較的気軽に受けやすいとも言えます。

受験の流れ

  1. ITパスポート公式HPで利用者登録(無料)の上、試験会場・日程を選択して申し込み
  2. 受験手数料支払い後、公式HPから確認票(受験票)をダウンロード
  3. 当日、会場で確認票と顔写真付き本人確認書類を提示し、受験
  4. 試験終了して2・3時間後に結果レポートをダウンロード可能
  5. 受験翌月の中旬に合格結果発表、翌々月中旬に合格証明書郵送

注意が必要なのは試験会場・日程を選択し、支払い手数料を支払った後の確認票のダウンロードです。この確認票は学生の受験で言うところの受験票にあたる物なので、受験日に試験会場へ持って行くのを忘れないようにしましょう。

もっとも、印刷して持参せずとも受験番号・利用者ID ・確認コードを確認できれば、所定の用紙に転記することで確認票の役目を果たしますので問題ありません。ただいずれにせよ、これらのものは受験の際のログインに必要なものですので、確実に持っていけるように気をつけましょう。

また、試験会場では確認票と一緒に顔写真付き本人確認書類の提示も必要です。

ITパスポートを取るメリット

プログラマやWebデザインのようなIT系の職種でなくとも、現在ではほとんどの仕事でパソコンやインターネットが使われています。

そのため新社会人が基本的なITスキル・知識を持っている事を証明するために取っておきたい資格がITパスポートです。

以下にITパスポートの資格取得のメリットをいくつか紹介します。

就職の面接時に有利に働く

どのような職種でもパソコンやインターネットが使われているIT時代。

ITパスポートの資格を取得しておけば基本的なITスキル・知識を持っている事を証明出来ます。

また基本的な知識だけでなく、自分が仕事をする上でのセキュリティ対策、情報漏洩に繋がらないためのコンプライアンスの考え方を学べる資格でもあります。

企業側も情報漏洩やセキュリティ対策、コンプライアンス意識の向上を図っているところも多くなってきているので、そういった面で就職面接で有利に働きやすい資格と言えます。

ITスキルの基礎が出来上がるため、新しい知識やスキルも身に付きやすい

ITパスポートの資格勉強を通して、基礎的なスキルや知識は身に付き、それによってパソコンの基本操作やインターネットを使った情報収集の質も向上します。

そしてそれだけでなく、仕事上より専門的な知識が必要になった場合にもそれらが身に付きやすくなります。新しい知識を増やす場合にはまず基礎を固めてから、樹木が枝分かれするように細かい知識を付けていくというのが効率のいい方法と言われているからです。

加えて、ITパスポートはIT系の基本知識だけでなく、SWOT分析のような経営に必要な知識も勉強します。他にも財務諸表のような財務・会計関係の知識もカバーしています。そのため将来的に役員や経営者を目指している人は今のうちに取っておくべき資格です。

情報漏洩やクラッキングによるウイルス被害が起こった際のニュースでは、役員や経営者がセキュリティについて関心・知識がない事が問題となっているケースもあります。そうならないためにもまずは基礎的な知識から勉強を始めると良いでしょう。

企業側も新入社員のITスキル・情報セキュリティやモラル向上のために活用できる

ニュースでは情報漏洩やウイルス被害について取り上げられる事が多いですが、そういった被害は社員のモラル・コンプライアンスの無さやセキュリティへの意識の低さが原因となっている事も多いです。

  • 大事な顧客データをUSBメモリに保存して持ち帰ったところ紛失してしまい、それが悪意のある人物の手に渡り、情報が流出してしまう。
  • 業務用のパソコンに届いた電子メールを何気なく開封すると、実はそこにウイルスが仕込まれており、そのパソコンから業務用のサーバーへ侵入されて、大事な顧客データが流出してしまう。

最近はクラッキングの技術も進化して様々な侵入方法が実行されていますが、基本的な情報モラルやセキュリティ知識を学ぶ事で防げる被害もあります。

その対策として企業が新入社員にITパスポートの試験を受けさせたり、受験のための費用の支援や資格取得者へ給料アップのようなインセンティブを提供するところも増えています。

プログラマ・エンジニア職の人には物足りないかもしれない

基本的なITスキル・知識を身に付けられるITパスポートではありますが、すでにプログラマ・エンジニアとして仕事をしている人、または目指している人にとっては少し物足りない内容になっている事もあります。

開発職として働いている人からすれば、既に知っている知識であったりするので、開発系の企業側もそこまで重視していないとも言えます。

そのため開発職の人、もしくはその仕事を目指す人はITパスポートより上位の資格である基本情報技術者試験がおすすめです。

ITパスポートよりも専門的、より踏み込んだ内容になっている資格試験で、難易度も上がりますが技術者としてまず取っておくべき資格です。

基本情報技術者試験に合格した後には応用情報技術者試験。そのさらに上にはITストラテジスト試験やネットワークスペシャリスト試験のように専門的な試験がいくつか存在します。

それらの上位の資格試験を受ける前に、まず基本情報技術者試験から始めるのが一般的です。

まとめ

社会人に必要な基本的なITスキルや知識を得られるITパスポート。

就職面で有利に働くだけでなく、実際に仕事をする際にも基本知識があるかどうか、パソコンやインターネットの仕組みがブラックボックスかどうかでかなり作業効率も変わってきます。

これから仕事に活用できる資格を探している人は、ぜひITパスポートを検討してみてください。

以下の記事ではITパスポートだけでなく、資格試験全般に使える勉強のやる気の出し方について紹介しています。

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