音読を用いた効率のいい勉強方法とは?記憶力自体も良くなる?

音読

この記事では効率のいい勉強方法として音読を用いる事の効果や理由についてご紹介します。

文章を目で追いながら黙って読む。いわゆる黙読で文章を読み終わった時にあまり内容が記憶として定着していなかった、という経験をした人は多いのではないでしょうか。自分ではしっかりと集中して読んでいるつもりでも、黙読ではインプットのみの単調な作業となってしまい、記憶に残りにくいという面があります。

そこでおすすめしたいのが音読を用いた勉強方法。

次の項目では、勉強時に音読をおすすめする理由についてご紹介します。

音読は黙読よりも効率のいい勉強方法

勉強方法として黙読よりも音読を用いるべき理由。それは音読の方が黙読よりも脳内で処理される情報量が多く、それだけ脳に負荷がかかり記憶に定着しやすいからです。

それらについて詳しい理由を見ていきましょう。

勉強方法として黙読より音読がおすすめな理由

まず文章を黙読する際の大まかなプロセスは

  1. 文章を目で追う
  2. 文章の内容を理解する

の2つになります。

そして文章を音読する際の大まかなプロセスは

  1. 文章を目で追う
  2. 文章の内容を理解する
  3. 文章を言葉に出して読む
  4. 自分で声に出した文章を耳で聞く

の4つになります。

音読は目から入る情報に加えて耳からの情報も合わさるため、脳に入る情報量や刺激が増えて、それだけ記憶として定着しやすくなります。

また記憶の定着にはインプットした情報をアウトプットすると良い、といった事がよく言われています。
文章を声に出して読むというのはそのアウトプットの作業です。そういった面から見ても音読を用いた勉強方法は、内容が記憶として定着しやすくなるのでおすすめです。

音読プラスアルファでさらに勉強効率が良くなる?

脳に入る情報量や刺激が増える程、記憶に定着しやすいという説明をしましたが、そこに別の刺激を加えるとより勉強効率が良くなると言われています。例えば立ったままの状態やゆっくりと歩いている状態で音読をするという方法です。

ただその方法の場合は座って音読をするよりも場所や状況が限定されます。必ず立った状態、歩いた状態で音読をしないといけないという事はありませんので、場所や状況に合った方法を実践してください。

座ったままの状態でも黙読に比べれば十分な効果を感じられるでしょう。

音読で勉強のモチベーションもアップ

音読は勉強時のモチベーションアップや眠気防止にも良い効果があります。

机に向かって問題集を解き始めるモチベーションがなくても、音読なら始められるという事もあるでしょう。
そして勉強は少しでも取り掛かりさえすれば、後は自然とモチベーションが出てくる場合が多いので、そういった面でも勉強のモチベーションが低い時は音読から始めるというのはおすすめです。

また文章を黙読していると、つい難しい部分を読み飛ばしてしまったり、段々と眠気に襲われる事もあります。
対して音読をしている時には眠気に襲われる事も少なくなるでしょうし、むしろ音読によって頭が冴えてくる感覚さえ実感できます。

どうしても勉強のモチベーションが出ない。眠気に襲われて勉強が出来ない。そんな時こそぜひ勉強を始めるきっかけとして音読から行ってみてください。

音読効果によって記憶力自体も良くなる?

東北大学加齢医学研究所で教授を務め、脳トレに関する書籍を多数出版されている川島隆太教授によると、高速で音読をする事によって脳の前頭葉の一部の体積が増えるという研究結果があるようです。

その脳の部分の体積が増える事によって記憶力だけではなく、想像力や思考力なども鍛えられます。

音読は勉強や知識の吸収に良い効果があるだけでなく、脳のスペック自体を鍛えられるという事です。

小説や書籍での音読で語彙力も鍛えられる

勉強時だけでなく、趣味の時間に読むような小説や書籍を音読するというのもおすすめです。

黙読だと読めない漢字は読み飛ばしてしまう事もあるでしょうが、音読をする場合には随時調べる事になります。

  1. 読めない漢字が出てくる
  2. その漢字を辞書やインターネットで調べて覚える

その二つのプロセスを踏む事によって、その漢字の読み方は記憶に強く残る事になります。それを繰り返す事によって着実に語彙力は増えていくでしょう。

ですが読書ペースはどうしても音読の方が遅くなってしまいますし、趣味の時間の読書であればそれぞれの読書ペースがあるでしょう。黙読か音読か、皆様それぞれに合った読み方を選んでいただければと思います。

勉強をしている環境や教科によっては音読をしない方がいい場合もある

これまで効率のいい勉強方法として音読をおすすめしてきましたが、実際に勉強をしている環境、もしくは教科によって音読が適さない場合もあります。

例えば学校や塾の教室の中にいる時や共有の自習室を利用している場合は、他の人達への配慮として音読は控えた方がいいでしょう。

また数学や物理等の計算問題については、公式を覚えた後は実際に問題集を解きながら勉強するというのが一番効率がいいです。

音読をしても周りに迷惑がかからない状況であり、また教科も英語や歴史等であれば音読を用いる事で効率よく勉強する事ができるでしょう。

音読効率は良い勉強方法だが脳が疲れやすい

音読は黙読よりも脳に入ってくる情報量や刺激が多いために内容が記憶に定着しやすいという事はこの記事でもご紹介しました。そしてそれだけたくさんの情報量や刺激が脳に入ってくるという事はそれだけ脳が疲れやすくなるという意味でもあります。

音読以外の勉強方法の時でも人間の集中力は長くは続かないと言われていますので、適度に小休憩を取りながら音読の良い効果を感じていただければと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

以下3点が今回の記事のポイントとなります。

ポイント
  1. 黙読よりも音読の方が脳に入る情報量や刺激が多く、内容が記憶に定着しやすい。
  2. 音読は勉強時のモチベーションアップや眠気防止に効果がある。
  3. 高速で音読する事によって記憶力や想像力や思考力が鍛えられる

効率のいい勉強方法として音読を用いる事は、この記事で紹介した通りとてもおすすめします。
ただ勉強の場所や環境、勉強している科目や内容によっては、黙読やノートに書いて覚える方法を選ぶべき時もあるでしょう。勉強時のそれぞれの状況に合わせて勉強方法を選んでください。

もし音読が可能な状況であれば、ぜひ積極的に取り組んでいただければと思います。

この記事が少しでも皆様の勉強の助けになれば幸いです。

(参考)
致知出版社| 脳トレの川島隆太さんが実証データ「速音読で、脳の回転速度が速くなる」

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