資格試験の経験者に聴く勉強法!【行政書士編 その1】

行政書士

試験概要

行政書士とは、行政書士法の基に個人や企業から依頼を受け、官公庁への許認可に関する申請書類の提出、また契約書や交通事故調査報告書など、あるいは権利義務又は事実証明に関する書類作成などの業務を行っています。

より具体的に言うと自動車関連、会社設立、医療品製造、NPO法人設立、相続、特許申請、飲食店営業などをはじめとした数多の法律書類の作成を独占業務として手掛けることのできる、法律のエキスパートです。

参考 日本行政書士会連合会

行政書士が人気な理由

行政書士の資格が人気である理由は大きく分けて2つありますのでご紹介したいと思います。

法律について広範に学べる

行政書士という職業の特性上、様々な法律に関する書類の作成業務に携わるので、法律について幅広く学ぶ必要があります。

とりわけ、大学で法律学を専攻する学生にとっては直に学んだことが試験に直接活かせますし、その延長で国家資格という泊を得られる可能性が高く、就職活動においては有利になりやすいです。

企業に就職してからも法律の知識は活かせる状況が散見されるため学生だけでなく、社会人からも人気があります。

独立が可能

行政に関する書類を多く手がける行政書士ですが、多岐に亘る行政書類から特定の分野において専門性を持てれば、それを基に自身の得意分野とすることができます。

業務上、一点に集中して業務を遂行することは難しいと思いますが、自身が携わる分野に傾向が表れるとそこを強みにできます。自身の強みに当たる分野を突き詰めていけると、それを基に独立して業務を行うことができるようになるのも魅力の1つです。

試験内容

まず試験内容についてご説明します。
行政書士の試験科目は大きく分けて法令科目一般知識の2種類です。

法令科目

この科目の形式は択一問題と記述問題に分かれております。

内容としては憲法、民法、行政法、商法及び基礎法学から出題され、計46問出題されます。法令科目はトータルで244点満点で、最低でもその50%にあたる122点以上を獲得できないと合格できない制限があります。

一般知識

こちらの科目は択一式で、計14問出題されます。範囲は政治、経済、社会、情報通信、個人情報保護、文章理解です。

広く一般知識を問う基本的な内容となっています。この科目はトータルで56点の配点があり、そのうち40%以上にあたる24点以上を取得していないと合格できない縛りがあります。

行政書士の資格取得に際しては特別に制限がないものの、それぞれの科目において最低でも取得すべき点数が決められています。

そして、更に全体で300点満点において、その60%にあたる180点以上を取得することで、晴れて行政書士の資格を取得することができます。

なお、平成26~29年度の合格率から大凡の合格率が11~12%のようなので、毎年1度しか試験が実施されないことも踏まえると、とてもハードルが高い試験のように感じられますね…

勉強方法と優先順位

行政書士の資格取得にむけた勉強ですが、確実に言えることは最新の法令情報を確認しておくこと過去問を解きまくることです。

法律の最新情報をチェックしよう

行政書士の試験は毎年7月の第2週目に試験本番が実施されるのですが、法令については、試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令に関して出題されます。

つまり法の改正や新しい法が施行されると、それについて触れる問題は出題される可能性がとても髙いです。それは視点を変えれば、最新の法令をちゃんとカバーしてなければいけないよ、という問題作成者からの指摘であるとも受け取れます。

過去問を繰り返そう

そして過去問を解きまくる、という点についてですが、例えば行政書士の試験対策として出版されている問題集を見ると、大概過去問が掲載されています。

これは解答者に試験の形式に慣れて欲しいという一面もありますが、過去に出題された問題を一部踏襲した問題が本番でも出題されやすい、ということを示唆しています。行政書士の資格取得を目指されるなら、過去問を制しさえすればグッと合格に近づけることになります。

ところで、どのように勉強を進めていけばよいか、という疑問が湧いてきます。これも過去問を分析すると、実はある程度傾向を掴むことができます。

試験の実施年度によって多少前後するのですが、憲法は全体のうち約10%、民法が約25%、行政法が約35%、商法及び基礎法学が約10%、一般知識が約20%の割合で出題される傾向にあります。あくまで傾向に過ぎませんが、このことから最も出題率の髙い行政法から着手することが効果的と言えます。

出題率が高くない科目に多くの時間を割いてしまうともったいないので、まずは何から学習を始めるか、そしてどの程度の時間を割くのかを予め検討できると余裕を持って学習に臨むことができます。

学習において優先順位を誤らず、過去問を何度も何度も繰り返して合格をもぎ取りましょう!

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