第二種電気工事士技能試験の事前準備&おすすめ勉強方法

工事士

照明器具やエアコンの取付けをはじめ、一般用電気工作物を中心とした屋内・屋外配線を行えるのが第二種電気工事士です。資格取得では筆記試験に合格するだけでなく、技能試験にも合格しなければなりません。

ただ、技能試験は実際に配線作業を行うので、通常の資格試験とは異なる対策が必要です。今回は第二種電気工事技能試験の概要をはじめ、必要な工具や電材、おすすめの勉強方法を紹介します。

第二種電気工事士技能試験の概要

第二種電気工事士技能試験は、工具電材を用いて指定された電気回路を正確に完成させる試験です。一般用電気工作物の電気工事に関わる基本的な作業が出題されます。

特徴的なのは試験で出題される技能問題の候補が事前に公開される点です。したがって、候補問題を極めれば合格の可能性が高まり、試験に全く歯が立たないということはありません。

試験日は、上期が7月中旬、下期が12月初旬になっています。受験手数料は、筆記試験と合わせて、インターネットで9,300円、郵便申し込みで9,600円です

第二種電気工事士技能試験で必要なもの

第二種電気工事士技能試験の学習では、テキストのほかに電材工具を用意しなければなりません。また、必須ではないけれど試験で非常に活躍してくれる工具もあります。早速、基本的な電材・工具をはじめ、試験で役立つとっておきの工具を紹介します。

技能試験で使用する電材と主要工具

<電材>

配線作業で最も多く消費されるのがVVFケーブルです。ホームセンターでは長さ別にとぐろを巻いたデザインで販売されていますが、何度も購入すると費用がかさみます。そのため、最も長いタイプを選ぶのがおすすめです。

配線では銅線同士を接続する必要があり、差し込みコネクタや、リングスリーブ、外部端子などの電材を使用します。リングスリーブは銅線を接続する際に圧着して使い切るので、必要に応じて買い足します。

そのほか、電気のON・OFFを切り替えるためのスイッチ、仮想的な負荷として配置するランプレセプタクル、実践に近い配線作業を行うのに必要なアウトレットボックスなどもあります。

<主要工具>

電気工事士試験ではケーブルを切断するのが基本作業なので、長さを図るのにスケールを用います。電線の切断の際にはペンチを利用します。

また、電球を差し込む土台に銅線を止めつける際や、スイッチから銅線を外す際などに、プラスドライバーマイナスドライバーも必要です。

そのほか、複数の銅線を一つに束ねるスリーブを圧着するリングスリーブ用圧着ペンチや、金属管工事におけるカップリングの取付けやロックナットの締め付けなどで活躍するウォーターポンププライヤーなども必需品になります。

電工ナイフよりもVVFストリッパーがおすすめ

技能試験ではケーブルをはぎ取る作業に電工ナイフを用います。しかし、被覆を剥がすのにコツがいるため、初心者では扱いにくいといえるでしょう。

その点で、試験の合否に直結する工具がVVFストリッパーです。ケーブルの外装被膜や、芯線の被膜をはぎ取るストリップ刃がついています。挟んで滑らすだけで被膜をはぎ取れます。

電工ナイフと異なり技量を問わずに使える点や、圧倒的な速さではぎ取れる点で、試験の必需品といっても過言ではありません。これを持っているだけでも合格の可能性がグッと高まるので、ぜひ使いこなせるようになっておきましょう。

第二種電気工事士技能試験のおすすめの勉強法

第二種電気工事士技能試験は知識を詰め込むだけでは合格できません。一般的な資格試験と同じように学習すると思わぬところで足元をすくわれてしまうことがあります。無事合格できるように、ここからはおすすめの勉強方法を説明します。

基本作業の反復

電線を切る、被覆を向く、銅線の輪づくりなど、試験ではさまざまな技能が要求されます。一般的な試験ではペンを用いるだけで済みますが、第二種電気工事士試験では工具を使いこなさなければなりません。

頭でわかっていても、電線の被覆に傷をつけたり、長さを測り間違えたりとさまざまなトラブルが起こります。実際に工具を使って反復作業を行うことが最重要です。

回路図が頭に思い浮かぶようにする

配線作業をする前に行う作業が回路図の確認です。回路図を書くことで電源から負荷に電力が供給されるまでの流れを把握することができ、正確な配線作業を行うのに役立ちます。

ただ、試験本番には回路の概略が描かれた単線図しか与えられません。全ての配線のつながりが一目でわかる複線図を描く必要があります。

前述した通り第二種電気工事士試験では候補問題が公表されるので、全ての候補問題における複線図を頭の中で描けるようにしておきましょう。

映像で確認する

技能試験の参考書には写真やイラストが豊富なものが多いです。しかし、いざそれを参考に作業を始めようとすると、どの部分にどの銅線をつなげているのか、正確に読み取れない場面がしばしば訪れます。

そこで役に立つのが実際の作業の映像が納められたDVDです。テキストの写真からは読み取れない部分や、基本作業や工具の使い方の一部始終を確認できます。

時間を測って実践

回路図を理解して、正確に配線作業をこなせても、時間内に成果物を完成できなければ不合格になります。

試験時間の長さはわずか40分しかありません。一度配線作業を間違えると時間内にリカバリーできないケースもあります。したがって、日ごろから配線作業の時間を測り、一つひとつの作業の効率を高める学習が不可欠です。

まとめ

以上、第二種電気工事士試験の概要とともに、おすすめの学習方法などをお伝えしました。

第二種電気工事士技能試験は、通常の試験とは異なって準備するものが多いだけでなく、電材の取り扱いかたや工具の使い方なども習得しなければなりません。本記事で紹介した工具や電材を用意して、早速、配線作業を可能な限り経験していくことが大切です。

なお、技能試験を受験するには当然筆記試験に合格する必要があります。筆記試験については下記の記事に詳しい学習方法が載っていますので、ぜひ参考にしてみるとよいでしょう。

年々受験者数も増加傾向!電気工事士試験対策の学習のポイント

 

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