時間をかけている割に英語が伸びないと悩む人は多いです。
英会話に通っているのにスピーキングが上達しない、単語帳まで作ったのに単語が覚えられないなど、心当たりがある人は多いでしょう。
そのような人は、ずっとスピーキングの練習ばかりしていませんか?
或いは、ひたすら単語を見ながら暗記ばかりしようとしていませんか?
英語上達の鍵は、4技能をしっかり勉強することにあります。例えば、スピーキングを上達させたかったらライティングを勉強してみましょう。「なぜ?」と思った人は、ぜひ続きをご覧ください。
英語4技能とは?
- リスニング
- スピーキング
- リーディング
- ライティング
これらが英語4技能です。
これらの技能はバランスよく勉強することが大切です。
何故ならコミュニケーションにおいて、ひとつの技能だけを使うことはあまりないからです。会話では聞けて話せなければなりません。メールのやり取りも、読めて書けなければなりません。
さらに注目すべきは、ひとつの技能を伸ばすと他の技能も相乗効果で伸びることです。
英語が伸び悩んでいるときは他の技能にも目を向けると、想像以上の効果が得られます。
それでは英語4技能の関係を、2つの観点から見ていきましょう。
観点1:インプットの技能とアウトプットの技能の関係
言語におけるインプットの技能とアウトプットの技能は以下の通りです。
- インプット:リーディング & リスニング
- アウトプット:ライティング & スピーキング
何事もインプット無しにアウトプットはできません。
例えばスウェーデン語で「こんにちは」が言えますか?
多くの人が答えられないと思います。
ではフランス語ではどうでしょう?
こちらは知っている人が多いでしょう。「Bonjour:ボンジュール」は日本であっても日常生活で目や耳に触れます。そのため知らないうちにインプットされていたのです(因みにスウェーデン語の「こんにちは」は「Hej:ヘイ」です)。
このように、アウトプットができるようになるにはインプットが必要です。スピーキングを伸ばしたい人は話す訓練も必要ですが、使える単語やフレーズを増やすインプットも重要です。
またインプットしたものは、アウトプットすることで脳の長期記憶に蓄積され、覚えることができます。単語を覚える際は見てインプットするだけでなく、例文を作って書き出すなどのアウトプットも行うと、単語が脳に定着します。
英語学習はスポーツと同じです。ルールやテクニックの本を読み、監督からのアドバイスを聞くだけでは上達しません。フィールドで練習して初めて上達するのです。
観点2:お互いを伸ばす英語4技能の相関関係
ひとつの技能ばかり勉強していても、成長はいずれ止まります。
例えばスピーキング。
先にご紹介したように単語やフレーズのインプットも必要です。
そのため、もし語彙力が問題でスピーキングが伸びない場合は、ライティングも勉強してみましょう。本や動画を参考に、分からない単語や気に入ったフレーズを書いて覚えます。
スピーキングとライティングは、どちらも情報発信のための技能です。ライティングはスピーキングのベースであり、書く能力は話す能力へ影響します。どちらも先に紹介したアウトプットの技能ですが、片方の勉強はもう片方も伸ばすのです。
筆者は実際にこの方法でスピーキングが伸びました。最近英語で記事を書く仕事を始めたのですが、分からない単語や表現を調べ、それらを実際に使ってライティングをしていたところ、英会話をする際に気の利いたフレーズが出るようになりました。それだけでなく文章を構成するスピードも上がり、英語での返答がスムーズになってきています。
単語が分からなくてリーディングに苦戦している場合、文章をリスニングしてみるのが効果的です。視覚からも聴覚からも脳を刺激すると、単語が覚えやすくなります。
リーディングとリスニングは情報収集のための技能です。どちらもインプットの技能ですが、同時に勉強することで相乗効果があります。最近人気の言語学習アプリは、その点に着目して設計されています。簡単な文章が表示され、その音声が流れ、答えを選ぶ。リーディングとリスニングを同時に行うことで、言葉が頭に定着しやすいシステムになっているのです。
英語が上達しない理由とおすすめの学習方法
では伸び悩んでいる技能を鍛えたい場合、具体的にどうすればよいでしょうか。まずは自分が伸びなくなった理由を分析してみましょう。スピーキングの場合は語彙力が足りないのか、適切な発音ができていないのか…。上達しない理由によって勉強すべき技能やアプローチは変わります。
以下に代表的な弱点とおすすめのアプローチをまとめました。ぜひ参考にしてください。
リスニングが伸びず、語彙力が理由の場合
分からなかった単語や熟語が含まれた例文をライティングするのがおすすめです。
手で書くことで脳が刺激されるため、覚えやすくなります。
リスニングが伸びず、発音・アクセントが理由の場合
その音に慣れるまでリスニングするのも大切ですが、スピーキングで音を真似るのも効果的です。
シャドーイングをしてみてください。聞き取れる音が格段に増えます。シャドーイングの効果については、ぜひこちらもご覧ください。
スピーキングが伸びず、語彙力が理由の場合
リーディングで分からない単語やフレーズを洗い出し、ライティングして覚えてみましょう。
スピーキングで使える語彙をストックするのが大切です。
スピーキングが伸びず、発音・アクセントが理由の場合
発音やアクセントに注意してリスニングしてみてください。
また、こちらについてもシャドーイングがおすすめです。聞くだけでなく、それを手本にして実際に発音をしてみてください。
リーディングが伸びず、語彙力が理由の場合
スピーキングで声に出したり、リスニングで音を聞いたりして、複数の方面から脳を刺激してみましょう。
多方面の刺激により、脳は物事を覚えやすくなります。
リーディングが伸びず、文章を読む速度が理由の場合
ひとつの文章を、スピーキングの速度で意味がとれるようになるまで音読してみてください。
これをいろいろな文章で繰り返すと、文章を読む速度が上がります。
ライティングが伸びず、語彙力が理由の場合
分からない単語は書くだけでなく、リスニングでも覚えてみてください。
英語学習アプリを利用するのがおすすめです。
ライティングが伸びず、文法力が理由の場合
文法のルールを意識したリーディングをしてみましょう。
自分が書きたい文章と同じジャンルのものを読むとよいです。その中で気に入った言い回しや分からなかった表現を、文法的に説明できるようにします。使いこなせる表現が増えるのでおすすめです。
まとめ
試してみたい勉強方法はありましたか?
上記はあくまで一例です。英語上達へのアプローチは他にもたくさんあります。大切なのはひとつの技能に固執せず、他の技能で弱点を克服できないか考えてみることです。この記事を参考に、ぜひ自分なりの英語学習法を考えてみてください。皆さんの英語学習が実り多きものになるよう、応援しています!
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