覚えられないのは勘違い!あらゆる学習に適用できる1つのポイント

思い出せない

何回勉強しても、テストのときには忘れてしまっている…。

何度も聞いたはずなのに覚えられない…。

そんな経験、みなさんにもありませんか?

しかしこの、私達の頭を悩ます「覚えられない…」は、もしかすると勘違いなのかもしれません。
今回は、 そんな観点から記憶や脳のお話を進めていきたいと思います。

催眠療法について

突然ですが、みなさんは催眠療法はご存知でしょうか?

その名の通り、催眠を用いた補完・代替医療の一種ですが、様々な分野への治療に用いられています。

その中には、思い出せない記憶を思い出させる、再生させるというものも含まれています。
催眠療法自体には、日本でも外国でも国家資格はないのですが、欧米では催眠療法家たちの結成した協会によって、その資格は認定されているようです。

また、その有用性から警察の犯罪捜査においても利用されることがあるようで、目撃者には忘れてしまっていたように思われた、車のナンバープレートであったり、事件現場の状況、犯人の顔であったりなどが催眠によって思い出され、事件解決に貢献した、などという話をみなさんも聞いたことはあるのではないかと思います。

お隣の国、韓国でもこんな事件があったようです。

参考 性的暴行された小学生、催眠捜査で兄の友達を指名

本当に「覚えられない」のか

さて、では私達もこれを利用して、試験勉強などに役立てましょう!
……というのはあまりにも無理がありますね。

私がここで伝えたいのは、催眠療法によって記憶が再生される、ということは、記憶自体は失われずに意識の底に沈んでしまっているだけではないのか、ということです。

催眠療法には、逆に「忘れるため」のものもあるといいます。特定の「忘れたい記憶」があり、それを忘れるのが目的なわけですが、これも実は「本当に忘れる」ことはできないようで、「思い出さなくする」ことが限界のようです。

つまり「忘れようと思っても忘れることはできない」ということです。

ということは逆説的に、私達が「覚えたい」と思っていることも「忘れてはいない」わけであり、即ち「既に覚えている」ということです。

「覚えられない」のではなく「思い出せない」

ではそれを踏まえた上で、私達はどうやって学習・勉強をするべきなのでしょうか?

これは単純かつ明確で、「覚えられない」のではなく「思い出せない」のだとすれば、「思い出す」ためにどうすればいいか、を考えるべきだということです。

私も、塾講師をやっていた際によく生徒に「どうやって覚えればいいの?」と聞かれていましたが、この問い自体にそもそも小さな勘違いが含まれているのです。

私達は「どうやって覚えるか」ではなく「どうやって思い出すか」にフォーカスを当てていくべきなのです。

世の中にあふれている、或いはこのサイトでも紹介している記憶術なども、言ってみれば「覚え方」というよりは「思い出し方」と言えるでしょう。それは記憶のチャンピオンたちの操る「記憶の宮殿」であっても、私達に身近な歴史の年号の語呂合わせもそうです。

例えば、考えてみれば当たり前のことですが、「鳴くよウグイス平安京」と語呂合わせをしたことによって、私達は即座に「794年に平安京に遷都した」ということを覚えるのではなく、歴史のテストや何かのときに頭の中で「ナクヨ ウグイス ヘイアンキョウ」と唱え、そこから「794・平安京」という必要な情報を抽出し、「794年に平安京に遷都した」という歴史的事実を思い出すのです。

つまり、あれも「思い出し方」であったわけです。

「インプット」より「アウトプット」の練習を

そのため、私達は「インプット」よりも「アウトプット」の方に比重をおいて勉強を進めるべきと言えるでしょう。

逆に言えば、教科書やノートをいつまでもジッと見つめているような勉強は非効率的です。
ひたすら覚えよう覚えようとしていても、ムダが多いのです。あなたが思っているよりも脳は覚えるのが早く、ずっと見つめていても「目にタコができる」ばかりかもしれないからです。

だからそれよりも、問題演習などを行って、自分が何を思い出せないのか、何を思い出せるのかの切り分けを行ったり、思い出せないことの復習をしたら、それを思い出す練習を行ったり、といった方が有効です。

世の中に「問題集」というものが存在するのは、単純な「習熟度の確認」のためだけではなく、問題を解くこと自体が勉強になるからだったのです。

そう考えれば、問題集を一周解いて終わり、ではあまり意味がないということがわかりますね。
何周も何周もすることによって、思い出す作業の確度を高めていくのが目的ですし、或いは、模試などを受けた際にも、結果が返ってきて終わりではなく、間違った問題を解けるように練習することが大切ということです。

まとめ

いかがでしたか?

今回の記事の内容をまとめると以下のようになります。

みなさまが効率的に学習・勉強を進め、それぞれの目標達成に近づけることを祈っております!

ポイント
「覚えること」よりも「思い出すこと」に焦点を当てて、「思い出す練習」に励もう!

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