資格試験の経験者に聴く勉強法!【中小企業診断士編 その2】

中小企業診断士

社会に出てから取得する資格試験、特に国家試験に準じた資格と言えば、技術系の方や法律など特殊な技能や勤務経験、大学での専門分野の教育を受けた経験のある方以外は受けられないものと考えられがちです。

ですが、比較的問題の難易度が易しく、一般常識の範囲にプラスしてちょっとした専門範囲を学んでおけばテスト対策もしやすく、あらゆる職種で引っ張りだこの資格があります。

それが、技術系でもデスクワーク系でも持っていればとっても役立つ資格中小企業診断士です。

中小企業診断士はどんな資格?

よく名刺に中小企業診断士と印刷されている方で思い浮かぶのは、銀行などのお堅い金融機関の関係者。

そのため、専ら会計や金融関係の方が取るべき資格だと思っている方が多いようです。

ところが中小企業診断士という資格は、あらゆる分野の経営分析やビジネスモデルの調査分析指導などを行う人にとっては、一通り揃えておいて欲しい基礎知識を確認できる資格試験でもあるのです。

中小企業診断士の試験はどんな試験?

多くの方が受験される中小企業診断士試験では、それぞれ年に一度行われる一次試験と二次試験に合格した後、実務補習もしくは15日間以上の診断実務の実施の後に登録を行うことで業務を開始できます。

特徴としては、司法試験などに比べて問題にクセがなく、広く浅い学習で対応できると言われることでしょう。

また、弁理士試験や司法書士試験に比べて暗記する項目がさほど多くないと言われており、学習を始めれば業務での経験がそのまま活かせる科目などもあり、若年層だけではなく中高年層の受験者も多い資格試験でもあります。

最終的な合格率は、実受験者数に対して例年約20%前後で推移しています。

以下は試験に関するスケジュールとなりますが、あくまで目安としてご参考までになさってください。

  • 一次試験受験申込 5月の第1週〜最終日
  • 一次試験当日 8月上旬
  • 二次試験受験申込 8月最終週〜9月中旬
  • 二次試験筆記試験 10月中旬 / 口述試験 12月中旬

なお、一次試験は全国の8地区で、二次試験は全国の7地区で、試験が実施されています。

中小企業診断士一次試験の科目や内容は?

一次試験は2日間に亘って行われる筆記試験で多肢選択型です。

下記では試験1日日と2日目に出題される科目をご紹介します。

  • 1日目
    1. 経済学・経済政策
    2. 財務・会計
    3. 企業経営理論
    4. 運営管理(オペレーション・マネージメント)
  • 2日目
    1. 経営法務
    2. 経営情報システム
    3. 中小企業経営・中小企業政策

比較的よく読み込まなければならない問題が多く、日本語で文章をしっかりと理解して場合分けを行っている人であれば、得点が取りやすい試験かもしれません。

経済学や情報分野などかなり広い範囲になりますが、現在は3年間の科目合格制度が導入されているため計画的に3年をかけてゆっくり合格していくこともできるので、ますます資格取得人気が高まっています。

試験時間は科目によっても異なりますが基本的には60~90分で、配点は1科目あたり100点ずつの計700点満点です。

中小企業診断士一次試験の試験対策は?

時間をたっぷりかけて試験対策を行う場合

企業に勤務しながら受験勉強している人が多いことを配慮して、通勤時に便利なハンディータイプのインプット用書籍教材なども豊富に出版されています。

基本的に多肢選択式なのですが、意地悪な問題が少ないことからテキストを1冊丸ごと暗記するだけでも、一次試験の合格圏に到達することは可能です。

但し、後に控える二次試験での口述試験では、全ての範囲の用語を正しく使いこなせることが必須となります。

各種の資料などが目の前に提示されていなくても、生産工学や企業経営、経営分析などで使う知識や情報に関しては、即座に頭の中でイメージできる必要があります。

1年で一次試験7科目全てに合格しようと考えている場合

一次試験と二次試験の日程は、他の試験に比べては比較的余裕があると言われています。

しかし、一次試験の終了を待ってから二次試験対策を始めては、他の受験生と比べるとかなりの遅れをとってしまいます。

通常、全くゼロから学習をスタートする方において、1度の受験で最終合格までを目指す場合、学習期間は約1年3ヶ月程度に設定されていることが多いようです。

学習開始して3ヶ月程度までの間に、7科目すべての用語や図表、理論等のインプットを完了させ、それと同時に1度目の過去問題の演習を1サイクル回しておけることが望ましいです。

その後で多肢選択式対策に関しては、繰り返し過去問題を解くことに加えて、予想問題を数多くこなす事がポイントです。

ほとんど全ての科目で、各科目の一次試験用問題集を2冊完全に解き切れているようなら、2ヶ月に1回ほど全体解き直すようにすればOKでしょう。

試験の直前期になったら勉強の軸を一次対策に切り替え、時間を測りながら本番の時間配分で練習します。

直前期には、中小企業診断士試験の直前対策講座の模試なども用意されているので、予想問題の収集がてら、直前対策だけを利用されることもあるようです。

中小企業診断士二次試験の科目や内容は?

二次試験は、筆記試験と口述試験に分かれています。

1日の中で、中小企業の診断及び助言に関する実務の事例を、4科目筆記形式で受験。

口述試験は個別に指定され、的確な指摘事項等チェックが厳しい口述試験です。

口述試験の約1週間後、年内には最終合格者が発表されます。

中小企業診断士試験対策はどのように行えばいいの?

筆者も経験がありますが、試験対策は忙しい業務の合間を縫った細切れ時間でも行いやすいように、細かく科目やテーマに分けて、授業なども含めて分かりやすいテキストが多数出版されています。

一般的に、著名な資格試験スクールのものであれば、大概の領域が網羅されています。

1科目1冊タイプのものであれば、経済学や簿記会計など全く業務経験や学習経験がない方でも、ゼロから試験直前までをカバーした教材が多くあります。

業務経験がある方や、似たような科目から構成されている試験の受験経験者であれば、全科目が1冊になったタイプのものや、試験問題とよく似たタイプの問題が多数入っている模試タイプのソフトウェアやアプリケーションなどを使うと良いでしょう。

中小企業診断士二次試験の試験対策は?

基本的に中小企業診断士試験は、二次試験対策をメインに据え、一次試験はそのための基礎力確認のような位置づけで対策を進めるべき試験です。

二次試験は経済・経営学や経営法務等の基礎知識の論述問題と、診断実務関連科目の出題になるため、各図表や分析する際の切り口といったものに関しては一通り知識として定着しておかなければなりません。

基本的に二次試験は、企業経営理論、運営管理、財務会計をメインとしています。

その年の出題によっては、7科目の中のどこから出るか分からないといったようなケースもあります。

最近は作問者によって問題の出題配分や傾向が異なっていることもあります。

通常、1人で学習しているとなかなか知り得る情報では無いですよね。

実はこの二次対策、なかなかの曲者で。

中小企業診断士二次試験は、他の国家試験とは違い毎年の試験の模範解答が公表されません。

そのため、二次試験合格に際しては、有名な中小企業診断士の講座を持つスクールの受講が必須ではないかと考えている人も多いようです。

実際のところ、中小企業診断士の二次試験対策には、記述した答案の添削をしてくれるスクールの授業を受けるのは非常に効率が良くてオススメです。

他の試験とは異なり、本試験の段階で、実務に対応するに十分な知識や論理展開ができるかどうかが、比較的注目されやすい試験とも言われています。

実務においてコンサルティングやカウンセリングなどを行っている方や他の資格との兼ね合いでその点をカバーできる方であれば、スクールの授業を受けなくても良いかもしれません。

司法試験などに比べれば、実務的でかつ論理がきちんと立っていること、またテストらしい想定も含めた文章の書き方などができていれば、記述式でも比較的合格がしやすい試験だと言われています。

ですが、その年その年のトレンドの問題や、これまで出題はされてこなかったものの出題可能性が高い分野の問題を知るためには、直前の対策あるいは苦手科目対策のためにスクールに通うことはオススメかもしれません。

独学者向けの勉強方法

独学で学ばれる方にオススメしたい、二次試験対策の問題集として挙げられるのはTAC出版から発売している『スピードテキスト・問題集』と『ふぞろいな答案シリーズ』です。

参考 スピードテキスト・問題集 参考 ふぞろいな答案シリーズ

また、実務で会計業務に触れることがない方に向けて、税理士試験や公認会計士試験の受験者・受験経験者には有名な、『意思決定会計講義ノート』の通読と活用もオススメです。

参考 意思決定会計講義ノート

全般的に二次試験の論述中では、普段あまり用いない会計処理の方法なども出題されます。

日商簿記1級程度のレベルのもので、各種試験でしか用いないようなものを中心に一通り押さえておくのは、近年では鉄則となっています。

他に、論述に関しては通読によって主に対策を行いたいと言う方向けに、試験委員会の担当者が出している書籍等を読み込んでいくという方法もあります。

物の考え方等に関して、非常に興味深い読み物でもありますので、こちらもオススメです。

他にも長年開講されている中小企業診断士講座などがありますが、一般的には二次試験記述や口述の直前期を、本コースとは別に持っているスクールの指導は比較的ハイレベルです。

二次試験の記述試験の約2ヶ月後に合格発表がなされ、それから約1週間に二次試験の口述試験が行われます。

余裕もプレッシャーも感じられるのが、口述試験の合格率が99%であると言う点でしょう。

二次の口述試験で一度不合格になってしまうと、来年以降モチベーションを保つのが難しそうですね。。

基本的には、二次の記述試験で出題された内容とほぼ重なる範囲で、簡単で模擬的なコンサルティングの質疑応答が中心です。

具体的には、現在の勤務している業界や分野、どういったタイプの業務分析を行うかなどを質問する試験担当官が多くいます。

その分、ベテランであれば、ある程度余裕を持って受けられる一方で、中身に関してはあまり手抜きができません。

一切の知識がなく資格試験だけを目指してきた受験生、あるいは業務経験があまり多くない受験生では、自らが行うタイプの分析に関連した用語や知識について、かなりしっかり復習と定着をさせておく必要があります。

筆記試験の事例をまずよく読み直し、自分の解答も含めて理解し直しておきます。

その上で、各予備校が公開している模範解答例や、口述試験の予想問題集をインターネットなどで入手しておき、これをベースに今回の出題範囲に照らして、口頭で答える練習を行いましょう。

この模範解答や予想問題集は、完全に無料で、メールアドレスをウェブから入力するだけでダウンロードできるところも見受けられます。

TACや資格の大原など各所から配布されていますが、あまり手を広げすぎなくても大丈夫そうです。

それよりは、聞かれた内容についてある程度しっかりとパターンを活用して正しく答えることが重要視されています。

出題内容に対応して簡単な商圏や顧客の特徴や、業界内の強みや弱み、業務において改善が図られるべきポイント等について、記述試験のセオリーに沿った形で回答しましょう。

まとめ

今回は中小企業診断士試験の学習のポイントについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

出題科目を全て資格スクールで学ぼうとすると、労力と金銭的コストがかなり必要になるテストではあります。

既に社会でいろいろな業務経験を積んでいれば、ある程度自然と身についている部分があるでしょう。

経済学や経営学など、学部の試験や公務員試験対策などでも重なる部分がかなり多くあります。

全体的に資格スクールの教材はテキスト量も多く、映像授業にしても全くの初学者以外には割愛して良い部分というのが非常に多くあります。

スクールを通して学ぶ際には自分の苦手な科目だけに絞り、それ以外に関しては市販されている書籍などを中心に学習スケジュールを組むと、労力の上でも時間そして費用の上でも効率良く学習を進められるでしょう。

中小企業診断士についてはこちらの記事でも詳細に公開しています。

資格試験の経験者に聴く勉強法!【中小企業診断士編 その1】

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