今どき学習法。動画学習のメリット・デメリット

動画

今はインターネットによる学習が当たり前になっています。とくに盛んになっているのが動画を使った学習です。動画共有サイトで無償で閲覧できる「教育系動画」をはじめ、動画付きの通信講座も数多く売り出されています。さらに通信制大学では、オンラインの動画講義を受講することで単位がもらえるシステムを取り入れているところが多くみられます。ただスクールへの通学を必要としない動画学習は非常に便利ですが、動画学習ゆえのデメリットも存在します。動画学習のメリットとデメリットを比較してみましょう。

動画学習のメリット

どこでも学べる

動画学習の大きなメリットはネット環境が整っているところならどこでも学べることです。地方に住んでいると、スクールが遠隔地にあって通学が不可能な場合があります。また、仕事が忙しくスクールに通う時間を見つけられない場合もあるでしょう。そんなときに仕事から帰った後自宅のパソコンの前で学ぶことができる動画学習は非常に便利です。それだけでなくスマホを使えば通勤電車の中や、昼休みなどちょっとしたスキマ時間に学習を進めることも可能です。

対面授業+αの感覚

動画学習は参考書のような「文字による学習」ではなく、講師の顔を見ながらのビデオ学習になります。通学していないのに、対面授業を受けているような感覚で勉強ができる点が魅力です。対面授業の中の無駄な個所を適切に省くなど編集して配信しているケースでは、ある意味で対面授業よりより洗練された状態で視聴できる場合があります。また効果音や視覚効果を使っている動画では、集中力や理解力がより高まることでしょう。

具体的なので分かりやすい

例えば、パソコンソフトの操作方法などは文字で説明されるより、実際の操作方法をそのまま映してもらった方が分かりやすかったりします。また、教育系の資格について学ぶときには、学校における子ども達の様子を実際にビデオ画像で見せてもらうと理解が進みます。

このように動画学習は学習に必要な実際の「動き」を具体的に視聴できる点で紙の上で学ぶ参考書に勝っています。

停止や繰り返しができる

生の対面授業で「まだノートを写していないのに黒板を消されてしまった」という経験はありませんか。動画学習では好きなタイミングで停止ボタンが押せるので、ノートを取りたいときや、参考書で学習場所を確認したいときいつでも授業内容を停めることができます。さらに録画されている動画は何度でも繰り返し見ることができるので、気になるところは繰り返し再生して身に着けていきましょう。

動画学習のデメリット

続いて動画学習のデメリットをご紹介します。

学習スピードの調整が難しい

編集され、無駄な時間をカットされている動画学習授業は、学習内容がギュッと凝縮されています。その分、生の授業で発生する講師が板書を取る時間、プリントを分ける時間、ちょっとした無駄話の時間などが省かれ、視聴中に息抜きをする時間があまりない場合があります。短い時間でたくさんのことを学べるというのはメリットですが、一方で視聴者側が情報過多に感じてしまうという一面もあるのです。次から次へと新しい知識、重要な個所が出てくるので授業のスピードについていくのが大変という一面があります。

逆に動画を2,3回と復習目的で見ている場合、1回の動画が非常に長く感じることもあります。参考書なら知識の身についているページを飛ばすこともできますが、動画だと飛ばす部分が分かりにくく、理解している箇所を何度も見なければならないという無駄が発生することがあるのです。

倍速・スロー再生を状況に合わせて選択できる動画もある!

動画によってはプレイヤーの仕様によって倍速で再生したりスロー再生をしたりすることができます。理解が難しい箇所はスロー再生で慎重に聞き取り、学習時間がなかなかとれないときは倍速再生で学習時間を濃縮するということができたら便利ですね。さらにはすでに理解済みの「ここは別に聞かなくても良いか」というところにだけ倍速をかけて早送り状態にすることもできるでしょう。

ノートを取るのが大変

情報量の多い動画学習では、板書の代わりにスライドによる情報の提示がよく行われます。しかしスライドには情報が沢山詰め込まれているので、ノートを取るのがなかなか大変なのです。1つの動画を見終わるまでに何度も停止をかけ、たくさんの情報をノートに写さなければならないこともあります。
なかにはスライド自体をダウンロード形式で配布しているような授業もありますが、パソコンで動画を見つつスライドを表示するのは画面が狭くなってしまい不便に感じることもあるでしょう。また配布されるスライドへの書き込みは難しいので、結局スライド+ノートが必要になることが多いです。

集中力が持たない

動画学習は場所を選ばないという便利さがあり、気軽に受講できる点がメリットです。しかし、その気軽さゆえに集中力を保つのが難しいというデメリットもあります。

例えば、教室では先生の話が退屈でも大っぴらに居眠りしたり、スマホをいじることはなるべく控えようとしますよね。しかし、動画学習の場合は何をしてもとがめられることはありません。途中で眠ってしまっても怒られませんし、別の画面でTVをみながらの「ながら学習」もできてしまいます。そして、眠っていようがTVを見ていようが動画は進んでいってしまうというのも問題です。参考書での学習なら途中中断してしまえばそこで学習は終わり。今日は全然進まなかった…と分かるのですが、動画学習だと仮に後半寝ていたとしても再生自体は終わっているので、あたかも勉強したような気になってしまうのです。

動画を見ながらなんでもできてしまう動画学習は自分で学習をするというやる気と集中力が必要になります。

重要な個所にマーカーや付箋がつけられない

参考書を読んでいる場合は、気になる箇所にマーカーや付箋をつけることができます。しかし、動画での学習では「気になる箇所へのマーク」が非常に困難です。動画の中で重要に思える部分は、講義の内容を文字起こししてどこかにメモをする形でしかマークできません。しかし、講義を視聴しながら講義の文字起こしをするにはタイピングスピードが求められますし、聞き逃しをおこしやすくなるという欠点もあります。

こんな学習には動画学習が向いている

動画学習にはメリットとデメリットがあります。それでは動画学習が向いているのはどんなときでしょうか。

具体的な動きを学ぶとき

動画学習は講師の動きをはっきりと見ることができます。ビデオ画像や写真をきれいに映してくれるので、現場の実態を知る必要がある学習にも向いています。例えば

・プログラミング
・パソコンソフトの操作
・教育分野の学習
・福祉分野の学習

などには動画授業は効果的です。

スキマ時間で学習を進めたいとき

動画授業はインターネットがつながる場所ならどこでも学びやすいというメリットがあります。スマホ1つあれば参考書を持ち歩く必要がないので、スキマ時間の勉強に最適です。自宅に帰って家事を始める前の30分、通勤時間中の20分などちょっとした時間に学習を進めるには動画授業は非常に役立ちます。

遠隔地の授業を受けたいとき

動画学習を使えば、遠隔地の授業を手軽に受講することができます。遠方の大学に在籍している教授の授業、都心にしかない大手スクールの講義などを地方で視聴できるのはとてもありがたいですね。

まとめ 動画学習は+αがカギ

動画学習にはメリットとデメリットがあります。動画学習だけでは理解しづらかったり、復習がうまくできなかったりする場合もあるかもしれません。そんなときは、動画を配信している講師の著書を購入したり、同じ分野の参考書で知識を補いながら学習を続けていきましょう。また人は動画を見るという受け身行為だけではなかなか学びにくいものです。動画の内容をまとめたノートを作ったり、学んだ知識を実践したりして知識を定着させる+αの努力も大切です。

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