大学入試でも有利に! 英検2級の傾向と対策

英語

今回の記事は、大学入試の際に持っていると有利になり得る、英語検定2級の傾向と取得までの勉強法(対策)についてご紹介していきます。

今回は、1.リーディング、2.リスニング、3.ライティング、4.面接の四部構成で書いていきます。

リーディングの傾向と対策

まずはリーディングについてです。

英検2級のリーディングの内容としては、以下のようになっています。

  1. 短文の空欄補充
  2. 長文の空欄補充
  3. 長文の内容一致選択(e-mail×1, 説明文×2)

以下で、一つ一つの構成を詳しく解説していきます。

短文の空欄補充

問題用紙をめくって最初にある問題が、この短文の空欄補充です。

個人的な意見ですが、この短文の空欄補充に出てくる単語が一番難しいと感じました。
ですので裏を返せば、ここの問題文を難なく読める方は、新しく単語を覚える学習を少し落ち着かせてもいいのかもしれません。

とは言え、もちろん今まで覚えてきた単語の復習はしなければなりません。

長文の空欄補充

そして次は長文における、フレーズ単位の空欄補充ですが、ここからは単語の理解力に加え、素早く文章全体の内容を把握する能力の向上も視野に入れていかなければいけません。

この文の空欄補充問題は、2級の単語を全て覚えたことを100%とするならば、70%ほど理解していれば満点を取ることが可能となってきます。ここまでが、二級レベルの単語を知っているかどうかを測る部分となっています。

長文の内容一致選択

ここからは、純粋な単語力よりも、読解のスピードと長い文章を読む集中力が必要となってきます。

説明文は、年によって多少変化はありますが、長文1つにつき平均500単語ですので、単純計算ですが1,000単語を読まなくてはなりません。

そんな量の文を、一文一文意味を確認しながら読んでいては到底時間が足りません。1単語を正確に読むというよりは、どんな文かを素早く把握する力が大切になってきます。

リーディングの対策について

リーディングの対策ですが、2級用の単語帳だけを進めていてはいけません。

4級までなら、はっきり言って単語帳だけ進めても合格圏内に入れましたが、2級レベルになると単語だけではなく文を素早く把握する能力が大切になってきます。

繰り返しますが、文を素早く把握する能力です。

つまり英検本番までに、英検に出てくるレベル・量の文章をスキミング(文を流し読みし、文の大意を素早く把握する読み方)する練習をすると良いということです。

また、いきなり文章を素早く読んで設問に答えるという方法よりも、まずはストップウォッチなどで、読んでいる文章を把握し終わるまでにどれくらいかかったのかなどを自分で理解して、そこから速読の方法を自分なりに探すのがやはり大切になってきます。

そして精読へとつなげていくと、スムーズに長文が読めるようになるでしょう。がむしゃらに読むのではなく、スキミングとスキャニング(問題文を読んだ上での必要な単語・記述の拾い読み)の練習を切り替えて、読んでいってください。

もしリーディングの点数が低いと思う方は、単語の学習以外にも上記の勉強を実践してみることをお勧めします。

リスニングの傾向と対策

英検2級のリスニングは二部構成となっていて、第一部では対話文に対する質問と答えを、第二部では英語の文章を聞き、質問とそれに対する答えをマークしていく方式となっています。
一部と二部どちらも問題文は書かれておらず、選択肢だけ書いてあります。

内容に関して言えば、センター試験のリスニングとほぼ同じレベルで、年によっては英検のほうが若干難しいと感じました。

文章はほぼ同レベルですが、読み上げる回数はセンター試験の方が2回なのに対して、英検は1回きりです。
聞き逃してしまったらその問題は推測で答えなければいけません。そのため、英検の方が1回で聞き取り、内容を把握する力を必要としています。

読み上げるスピードに関しては、英検の方が遅いと感じました。センター試験のリスニング対策をしている人からすれば遅く感じるかもしれません。

リスニングの対策

ここからは対策ですが、合格した人たちの大半は「慣れ」という言葉を使います。確かに慣れるということは非常に大切です。しかし、それだけでは対策とは言えないでしょう。そこでどのように慣れていけばいいかを2パターンで説明していきます。

英語を生活に取り入れていく

まず一つ目は、「洋楽」で慣れていくやり方があります。とは言え、別に必ずしも音楽ではなくても構いません。洋画でもよいでしょう。
つまり、自分の興味があることに英語を取り入れて慣れていくということです。

これは勉強が苦手な人でも取り掛かり易い方法ではあります。自分の好きな洋画を見ながら、最初は英語字幕をつけて、英語に慣れてきたら、次は日本語字幕にして、流れてくる英文を頭の中で意味づけして、最終的に無字幕で内容が把握できるようになるレベルを目指します。
(※洋画の字幕は、日本語→英語もしくは英語→日本語のどちらでも構いません。これは洋画の内容を知っている状態で始めた場合とそうでない場合で分かれます。知っているならばいきなり英語でも大丈夫ですよね。知らない方は日本語スタートでも問題ありません)

これができるようになると、聞こえてきた英文が頭の中で絵となって想像できるようになったということです。これができれば高得点もかなり期待できます。この対策を続けていけばリスニング満点も夢ではありません。

しかし、デメリットもあります。それは、洋楽や映画は好きな人などが歌っているもしくは出演しているから興味が沸き、学習意欲が増すという人の場合、本番は全く関係ない方の声で問題文が読み上げられるので、そこで萎えてはいけないということです。あくまで試験対策であるということを念頭において作業できる人向けの方法です。

実際の音源を利用する

2つ目は、英検HPにある音源・スクリプトを利用して慣れていくやり方です。英語検定協会はとても親切なことに、実際に試験に使ったリスニング音源とその原稿をHPで誰でも閲覧可能にしています。
これを利用して、スクリプトを見ながら録音と一緒に発音して、耳慣れをさせていきます。

こちらの方法は、どちらかといえばコツコツ勉強できる方におすすめの方法です。「映画だと話が面白くて集中できない」という方はこちらのパターンをおすすめします。

こちらのメリットは耳慣れだけではなく、英検の問題でよく出る表現や言い回しがスクリプトで確認できるため、頭の中にも残りやすくなることです。さきほどのパターンと比較すると、合格まであまり時間がかからないというメリットがあります。

しかしさきほどのパターンと比較すると、聞くのに集中力が必要とされます。したがって、英文を聞くことに慣れていない人にとっては、難易度の高い対策となっています。

以上が英検2級リスニングの点数アップのための対策です。英検2級のリスニングは満点も夢ではないので、ぜひ頑張ってみてください。

ライティングの傾向と対策

英検2級の一番の鬼門といっても過言ではないのが、このライティングパートです。
はっきり言って一次試験に落ちる理由の大半がここにあります。

形式としては、トピックの英文が書いてあり、それに関しての英文を80語から100語で書くという形式です。

また、それだけでは書きにくい方のために、書く時の参考にする部分としていくつか単語が書いてあります。その点、英検はやさしいのですが、採点基準についてはやさしくないので注意が必要です。

これに関してですが、そう難しい英文を書かせようとしているわけではありません。
ここではあくまで、自分の意見をはっきりと英文で表すことができるかどうかを試しています。

つまり、自分が何を思っているかは重要ではないということです。
必ずしも事実でなくてもいいので、一つの意見を英語で書けということでしょう。

ライティングの対策でも大半の方が「英文を書くことに慣れるといい」といいます。
そのため、先ほどと同様に慣れていく方法を2つほど紹介します。

英語で日記をつける

1つ目は「日記スタイル」です。つまり、今日あったこと、思ったことを英文で表してみようということです。

また、日記でなくても「これを英語で言うにはどうすればいいのか」と思うことが大事です。

これを続けていけば、英検で出るようなちょっとお堅いテーマであっても英文が書きやすくなるはずですので、こちらの方法で上達したい方は、まずは日記などを英語で書いてみてはいかがでしょうか。

決まった形式で文章を書く

2つ目は「書き出し固定スタイル」です。これは、どんな文章でも、書き出しを固定し、あとは自分の言葉を継ぎ足すスタイルです。

例えば、いかなる問題文に対しても主張、その根拠を2, 3個書き、最後に主張の再提示という形で書くということを前提に、文章の構成を考え、主張の書きはじめを「I think that…」、根拠の一つ目の書き出しを「First of all, …」、根拠の二つ目の書き出しを「Second,  もしくはAlso, …」、根拠の三つ目を「Third, …」で書き出し、主張の再提示の時に「For these reasons, I think…」などの書き出しで固定し、英検のライティングの文章を考えるという方法が「書き出し固定スタイル」です。

主張は、問題文について正しいと思うか、間違っていると思うかを書くので、問題文を真似して書いても問題ありません。問題文は約20単語で、書き出しを固定したものを合わせて約30単語は、これでほぼ確定です。

つまり、残り約50単語を自分で埋めるだけでライティングは高い得点を得ることができます。かなり便利だとは思いませんか?

ですが、はっきり言ってこの方法は「対英検ライティング用」の方法ですので、英語での本当の文章力を上げたい方はこのような方法は控えたほうが良いですが、どうしても手っ取り早く合格したい方にはこちらの方法もあるということをここでは伝えておきます。

あくまで英検のライティング用ですので、他では通じないことを念頭に置いて対策していってください。

以上がライティングの傾向と対策です。

面接(二次試験)の傾向と対策

英検最後の試練である面接は、個室で面接官と1対1で、10分程度で行われます。

実際に行うこととしては、カードが渡され、そのカードを声に出して読み、その読んだ内容についての質問に答え、その下にある絵もしくは写真の説明を求められます。

そしてカード上でのやり取りが終わった後は、時事的な内容の質問を2つほどされ、それに答えて終了です。

一見、そんなに難しくなさそうと感じるかもしれませんが、試験内容を聞くのと実際に行うとでは難しさが全く違うように感じられます。

スピーキングの難しさ

英語を学習している日本人が最も苦手としているスピーキングは、やはり本当に難しいです。
理由としては普段から英語を使わないで生活している我々が、頭の中で思いついたことを英語化し、その内容を確実に正しい文法に直して答えなければいけないからです。

普段からやっておかないとかなり厳しいですが、試験ではどうにかして答えなければいけません。ここからは実際に合格した私が行った実際の面接試験での行動について記していこうと思います。

実際の面接における行動例

まず、カード上での質問ですが、カードを少しだけ黙読する時間がありますが、これ全部を使って文だけを見ていると、そのあとの絵についての質問の際に焦って何も答えられなくなります。

そのため、文は文章を読解するのに必要なキーワードだけ探して、読み上げるときに内容が理解できる程度に目を通し、残りの時間は絵の内容を把握するのに使っていました。

読み上げる際は、発音さえ正確に読めればスピードは不自然にならない程度にゆっくりでもいいので、頭の中で同時に訳しながら読みました。この方法であれば、どのような質問をされても、答えるまでの時間を短くできます。

そしてあらかじめ見ておいた絵の説明をします。そして、カードを返し、面接官が出した質問に答えていきます。

ここで一番やってはいけないことが、黙ってしまうことです。

とにかく何かを伝えることが大事です。相手に内容を理解してもらうことよりも自分は意見を英語で言えるということを行動で示すことが非常に大切になっていきます。そうすることで得点となっていき、合格へとつながっていきます。

とにかく相手に何かしらを伝えたいという思いを理解してもらうことが、二次試験合格への第一歩となっていきます。

まとめ

ここまで英検2級合格のための対策を4つのポイントに分けて説明してきました。

英検2級の取得はそう簡単なことではありません。レベルで言えば高校卒業程度です。
しかし、決して不可能な領域でもありません。勉強すれば十分合格圏内に入れますし、取得することで十分な英語力を持っていることの証明となります。

ここで注意してほしいことは、自分が行っている勉強法が英検合格になるべく直接繋がっているかを考えながら対策してほしいということです。

せっかくやる気もあってしっかりと勉強を行っているのに、合格点に足りないという方も多いかもしれません。
そういった方は、英語力向上の勉強はできているが、英検合格のための勉強とは言い切れない学習を行っているのかもしれません。

自分が行っている勉強法と英検合格のための対策をリンクさせながら学習に臨んでください。

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